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続落231ドル安、債務上限進展なく嫌気
【市況】続落231ドル安、債務上限進展なく嫌気

23日のNYダウ工業株30種平均は3日続落し、前日231ドル07セント(0.7%)安の3万3055ドル51セントで終えた。米連邦政府の債務上限問題を巡る政府と野党・共和党の協議に特段の進展がみられず、交渉難航を懸念した投資家がリスク回避姿勢を強めた。

バイデン米大統領とマッカーシー下院議長(野党共和党)が22日、債務上限問題を巡り会談した。双方とも協議は「生産的だった」と評価しつつも、税収増を目指す政権側と、歳出削減を主張する共和党は折り合えていない。
デフォルト(債務不履行)に陥れば、景気や金融市場への打撃は避けられない。ただ、市場では「デフォルトにはならない」との楽観論が支配的。「相場は下がったものの、致命傷にはなっていない」という。

また、米経済指標の鈍化も相場の押し下げ要因になった。S&Pグローバルが23日に公表した5月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は48.5と4月の50.2から下がり、市場予想を下回った。

ダウ平均は270ドルあまり下げる場面があった。今年に入って値上がりが続いてきた主要ハイテク株の一角に利益確定売りが出たのも相場の重荷だった。米長期金利が一時3月中旬以来の水準に上昇し、高PER(株価収益率)銘柄の相対的な割高感も意識されやすかった。ダウ平均では顧客情報管理のセールスフォースやソフトウエアのマイクロソフトなどが売られた。

一方、原油高を受けて石油のシェブロンが買われた。

ナスダック総合株価指数は反落し、前日比160.531ポイント(1.3%)安の1万2560.245で終えた。22日夕に決算発表したビデオ会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズが大幅安だった。


 

【シカゴ日本株先物概況】

23日のシカゴ日経平均先物は下落した。6月物は前日比535円安の3万680円で終えた。
米連邦政府の債務上限引き上げ協議に具体的な進展がないことを嫌気した売りが広がり、続落した。
投資家のリスク回避姿勢が強まるとの見方から日経平均先物も売りが優勢となった。


シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
30680 ( -170 )

シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
30725 ( -125 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7762.95(−8.04)

23日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前日に比べ8.04ポイント(0.10%)安の7762.95で終えた。米連邦政府債務の上限引き上げを巡る協議の行方が不透明なことが投資家心理の重荷だった。23日に決算を発表した工業、電気製品販売のRSグループが大幅安となり、資本財セクターの売りが目立った。非鉄金属相場の下落で資源セクターも下落した。

個別では、工業・電子製品大手RSグループはが6.99%の下落。小売大手ヨーロピアン・バリュー・リテールが4.96%、小売大手フレイザーズ・グループは4.21%それぞれ売られた。通信大手ボーダフォンが2.98%高。不動産大手ブリティッシュ・ランド(2.61%)、たばこ大手ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(2.24%)もそれぞれ上昇した。





■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 16152.86(−71.13)

23日のドイツ株価指数(DAX)は続落した。前日に比べ71.13ポイント(0.44%)安の1万6152.86で取引を終えた。23日発表の5月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI、速報値)で、製造業PMIが44.6と市場予想を下回り、3年ぶりの低水準となった。新規受注や受注が減少しており、景気が悪化するとの懸念が強まった。資本財やテクノロジーセクターが売られた。

個別では、防衛大手ラインメタルが3.72%の下落。通販大手ザランドは2.65%安、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズが2.44%安だった。不動産大手ヴォノヴィアが5.57%と上昇率トップ。これに、分子診断大手キアゲンが2.15%、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループの持ち株会社ポルシェSEが1.66%と続いた。




■フランス・パリ株価指数
CAC40 7378.71(−99.45)

フランスCAC40種指数は1.33%安だった。
米債務上限問題への警戒感が高まる中、時間外取引の米株が下落したことを受け、欧州株も総じて下落した。




 
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