ダウ続伸254ドル高、米利上げ減速を期待
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【市況】ダウ続伸254ドル高、米利上げ減速を期待 |
823日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比254ドル07セント(0.8%)高の3万3629ドル56セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)が近く利上げ停止を検討するとの観測が強まり、株買いを誘った。昨年売られたハイテク株などに見直し買いが入り、相場を押し上げた。
ウォラーFRB理事が先週の講演で、1月31日〜2月1日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、利上げ幅を0.25%に縮小させることを支持すると明言。市場は、インフレ圧力が緩和傾向にあることも踏まえ、利上げ幅縮小をほぼ織り込んでいる。
週末には、FOMC会合で、今春の利上げ停止に向けた検討を始めると報じられたことで、「利上げが最終局面を迎えている」(米金融大手)との期待が一段と高まり、ダウ平均は上昇した。
利上げ停止で金利上昇に歯止めがかかれば高PER(株価収益率)のハイテク株の割高感が薄れるとの期待感も買いを誘った。
物言う株主による株取得が報じられた顧客情報管理のセールスフォースが上昇。半導体株全般の上昇を受け、インテルも高い。スマートフォンのアップルも買われた。
ダウ平均は一時400ドル超上げたが、引けにかけては上げ幅を縮小する場面があった。今週はハイテク大手を含む主要企業の決算が相次ぐため、内容を見極めたいとの雰囲気から買いの勢いが鈍った。
ナスダック総合株価指数は続伸し、前週末比223.980ポイント(2.0%)高の1万1364.414と、12月上旬以来の高値で終えた。電気自動車のテスラが大幅上昇した。アナリストが投資判断を引き上げたアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やエヌビディアなど半導体株の買いも目立った。

23日のシカゴ日経平均先物は上昇した。3月物は前週末比240円高の2万7155円で引けた。
米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ減速や停止への期待から、続伸した。
米株式市場でハイテク株を中心に上昇したのを受け、日経平均先物にも買いが優勢となった。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
27155 ( +275 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
27190 ( +310 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7784.67(+14.08)
23日のFTSE100種総合株価指数は続伸し、前週末に比べ14.08ポイント(0.18%)高の7784.67で終えた。中国の需要回復への根強い期待から商品相場が上昇しており、資源株やエネルギー株など商品関連銘柄が買われた。
個別では、約7割の銘柄が上昇した。オンライン食品販売オカド・グループ(3.9%高)が値上がり率トップで、食品・小売り大手アソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズ(2.4%高)や産銅大手アントファガスタ(1.8%高)も買われた。石油大手BP(1.0%高)も堅調だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15102.95(+69.39)
23日のドイツ株価指数(DAX)は続伸した。前週末に比べ69.39ポイント(0.46%)高の1万5102.95で終えた。23日発表の1月のユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)が前月から上昇した。ユーロ圏の大幅な景気悪化が回避されるとの楽観的な見方が投資家心理を支えた。自動車や小売りなど消費財銘柄が買われた。
個別では、医療機器のザルトリウス(4.4%高)や不動産大手ボノビア(2.9%高)、医薬大手メルク(2.8%高)が買われた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7032.02(+36.03)
フランスCAC40種指数は0.52%高だった。様子見ムードが強まる中、ハイテクや小売り関連に買いが入った。原油高を受け、石油株も堅調だった。