決算にらみの展開か
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決算にらみの展開か |
チャート上では、約1カ月ぶりにフシ目となる2万7000円を超え、日銀が長期金利の許容変動幅拡大を決定し相場が急落した昨年12月20日の「日銀ショック」前の水準(同月19日終値2万7237円)を回復した。また、75日移動平均線(2万7184円)、200日線(2万7225円)をクリアし、テクニカル好転の流れにあるが、「一目均衡表上で分厚い『雲』に突入しており、これを抜けられるかどうかが試される」との声も聞かれた。
あす25日の東京株式市場は、決算にらみの展開が強まろう。
米国では主要企業の22年10−12月期決算発表が本格化し、24日の米国株式やその後の時間外取引での米株価指数先物への影響が注視されるが、国内でも主要企業の22年4−12月期決算発表が始まり、決算内容が最大の株価変動要因になるとみられる。
注目の日本電産<6594>は24日引け後に22年4−12月期の連結決算(IFRS)を発表するとともに23年3月期通期の連結業績予想を下方修正した。想定レートを据え置いた上で、営業利益を前回予想の2100億円から1100億円(前期比35.4%減)に引き下げ、一転して大幅減益見通しとなる。同時に上限500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.87%)・350億円の自社株買いも明らかにしたが、業績悪による株価反応が警戒され、市場にマイナスインパクトを与えるかどうかも見極める必要がある。
米国でもきょう24日はマイクロソフト、あす25日はテスラと、主力グロース株の決算が出てくるだけに、ここから数日はグロース株の真価が問われる局面となるだろう。
昨年以降、2万6000円より下では下げ渋り、2万8000円を超えてくると上値が重くなるというパターンが続いている
直近では、昨年10月3日に2万5621円まで下げた後、戻して11月24日の2万8502円で天井を打ち、今年の1月4日には2万5661円まで下落した。傾向的には2万8000円台回復から昨年11月高値くらいまでの戻りは期待できそうではある。連日の大幅高でチャートは大きく改善しており、個別でも下げ止まり感が出てきた銘柄が増えている。
■上値・下値テクニカル・ポイント(24日現在)
28244.37 ボリンジャー:+1σ(26週)
27993.92 ボリンジャー:+1σ(13週)
27871.07 均衡表雲上限(日足)
27758.10 ボリンジャー:+3σ(25日)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27422.37 均衡表基準線(週足)
27390.36 26週移動平均線
27311.60 ボリンジャー:+2σ(25日)
27299.19 ★日経平均株価24日終値
27225.59 200日移動平均線
27184.75 75日移動平均線
27163.69 13週移動平均線
27062.13 均衡表雲下限(日足)
27042.68 均衡表転換線(週足)
26912.53 均衡表基準線(日足)
26865.09 ボリンジャー:+1σ(25日)
26745.37 均衡表雲下限(週足)
26682.30 6日移動平均線
26564.55 均衡表転換線(日足)
26536.36 ボリンジャー:-1σ(26週)
26449.82 新値三本足陰転値
26418.58 25日移動平均線
ローソク足は下ヒゲのない陽の寄り付き坊主でマド空けを伴って上昇。昨日に続いて高値と安値も水準を切り上げて「赤三兵」を示現し、上値追い圧力の強さを窺わせた。一目均衡表では終値の雲下限突破で三役逆転を解消し、地合いの改善を確認する形となった。昨年11月24日高値から今年1月4日安値までの半値戻し27082.09円を達成する一方、本日終値の25日線との乖離率は3.33%と過熱ラインの5%まで余裕を残しており、上昇トレンドの継続が予想される。