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NYダウ反落36ドル安、中国の低成長や根強いインフレ懸念
【市況】NYダウ反落36ドル安、中国の低成長や根強いインフレ懸念

18日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反落し、前週末比36ドル15セント安の3万5258ドル61セントで終えた。
 
18日発表の中国の7〜9月期実質GDP(国内総生産)は、前年同期比4.9%増にとどまり、市場予想を下回った。電力不足や新型コロナウイルスの感染再拡大が響いた。不動産業界の経営問題などから先行きも不透明感が強まっている。ダウ平均は、中国経済の減速への懸念から、売りが先行して取引が始まった。
 
映画・娯楽のウォルト・ディズニーの下げもダウ平均の重荷だった。アナリストが動画配信サービスの契約者数の伸び悩みを指摘し、投資判断を引き下げたことが売り材料視された。ダウ平均は午前に下げ幅を一時260ドル近くに広げた。
 
原油先物WTI価格は、世界的な需給逼迫(ひっぱく)への警戒感から7年ぶりの高値で推移。インフレへの懸念も相場の重荷となった。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が午前に発表した9月の鉱工業生産指数は前月比1.3%減と市場予想を下回った。半導体不足やサプライチェーン(部品供給網)混乱の影響が続いている現状を示し、投資家心理を冷やした。
 
売り一巡後は急速に下げ渋り、小幅高に転じる場面もあった。午前に前週末比0.05%高い1.62%を付けた米長期金利が日中は1.5%台後半に低下し、ハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄の買い直しを誘った。売り先行で始まったスマートフォンのアップルが上げに転じ、ソフトウエアのマイクロソフトも高い。
 
前週末の15日に好決算を発表した金融のゴールドマン・サックスは18日も2%近く上げた。米主要企業の決算発表は今週から本格化する。前週に好決算が相次いだ金融に続いて、買い材料になるとの期待が相場を支えた。ダウ平均の構成銘柄以外では今週に決算発表を控える動画配信のネットフリックスと電気自動車のテスラに先回りした買いが入った。
 
ナスダック総合株価指数は4日続伸し、前週末比124.469ポイント高の1万5021.809と、9月24日以来となる1万5000台に乗せて終えた。欧州で技術者などの採用拡大を明らかにした交流サイトのフェイスブックが3%高。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)やエヌビディアなど半導体の一角も買われた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
35,258.61−36.15
S&P500種
4,486.46+15.09
ナスダック
15,021.809+124.469
NY金(ドル/トロイオンス)
1,765.70−2.60
NY原油(ドル/バレル)
82.29+0.011
円・ドル
114.30 - 114.32+0.01
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


18日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前週末比95円安の2万9090円で引け、18日の大取終値を180円上回った。
中国の経済成長の鈍化や鉱工業生産が予想を下回ったため寄り付き後、大きく下落。NY原油が7年ぶり高値を更新し、根強いインフレや長期金利の上昇も警戒され、ダウは終日軟調に推移した。日経平均先物に売りが強まった。


 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
29090 ( +180 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
29105 ( +195 )
( )は大阪取引所終値比
 





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7203.83(−30.20)
18日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前週末の終値に比べ30.20ポイント(0.4%)安の7203.83で引けた。構成銘柄の7割近くが下落した。午後にやや下げ幅を広げた。
最近上昇が続いたため利益確定を目的とした売りが広がった。18日に発表された中国の経済指標が軟調だったことで中国の成長鈍化やインフレへの懸念から売りが先行した。
医薬品株と鉱業株が売られ株価指数を押し下げた。
 
個別では、航空のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が4%近く下落し目立った。ビジネス情報会社インフォーマと鉱業大手アングロ・アメリカンもともに3.0%安と売られた。
 
一方、資産運用会社ハーグリーブズ・ランズダウンが2.6%高は、複数のアナリストが株価目標を引き上げたことなどが好感され上昇した。産金大手フレスニロが2.1%高鉄鋼大手エブラズは2.0%高と堅調だった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15474.47(−112.89)
18日のドイツ株式指数(DAX)は4営業日ぶりに反落した。終値は前週末と比べて112.89ポイント安の1万5474.47だった。中国の軟調な経済指標の発表を受けて、欧州各国の株式相場はそろって下げた。
 
個別では自動車株が売られ、なかでも高級車のポルシェの下げが目立った。素材メーカーのコベストロもアナリストが株価目標と投資判断をともに引き下げたため下落した。一方、食材・レシピ宅配のハローフレッシュは買われた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6673.10(−54.42)


 
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