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350ドル安と続落、利上げ懸念根強く
【市況】350ドル安と続落、利上げ懸念根強く


6日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比350ドル76セント(1.0%)安の3万3596ドル34セントで終えた。

米連邦準備理事会(FRB)の利上げが長期化し、米景気を冷やすとの懸念からハイテクや景気敏感株を中心に売りが優勢となった。

米サプライ管理協会(ISM)が前日発表した11月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)は、市場予想に反して改善した。市場では、インフレ抑制のための利上げ長期化への懸念が台頭。政策金利の到達点がより高くなり、景気後退を招くとの見方が強まっている。

FRBは12月会合では利上げ幅を縮小するが、今回の利上げ局面での政策金利の到達点は市場が想定していたより高くなるとの警戒感が広がっている。

9日には11月の米卸売物価指数(PPI)が発表される。米金融政策を占ううえで、PPIがインフレ率の鈍化傾向を示すのかを確認したい市場関係者は多く、積極的な買いが見送られた。

この日のダウ平均は、前日に引き続き売りが先行。景気変動の影響が大きい銘柄や、金利上昇局面で売られやすいハイテク株を中心に下落し、下げ幅は一時500ドルを超えた。

6日は米金融大手の経営陣が相次いで消費言及に言及したのも投資家心理を冷やした。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が米CNBCのインタビューで「インフレがすべての浸食している」と指摘した。消費者の購買力が低下し、先行きの景気後退をもたらす可能性があるとの認識を示した。

スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなど、主力ハイテク株が軒並み売られた。景気敏感株の下げも目立ち、航空機のボーイングや建機のキャタピラーが安い。映画・娯楽のウォルト・ディズニーやクレジットカードのビザなど消費関連株も売られた。ダウ平均は午後に一時528ドル安まで下げた。

ナスダック総合株価指数は3日続落し、前日比225.047ポイント(2.0%)安の1万1014.890で終えた。欧州連合(EU)が個人情報保護のための一段の規制強化を決めたとの報道を受け、交流サイトのメタプラットフォームズが7%下げ、ネット通販のアマゾン・ドット・コムも安い。




【シカゴ日本株先物概況】

6日のシカゴ日経平均先物は小幅に続落した。12月物は前日比25円安の2万7685円で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが長期化し、景気が悪化するとの懸念が根強く、続落した。同日の米株式市場でNYダウ工業株30種平均が続落し、日経平均先物の重荷となった。

シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
27660 ( -200 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
27660 ( -200 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7521.39(−46.15)

6日のFTSE100種総合株価指数は反落した。前日に比べ46.15ポイント(0.61%)安の7521.39で引けた。欧米中銀の金融引き締め長期化が意識され、リスク回避目的の売りが優勢だった。
個別では、指数構成銘柄の約7割が下落。包装資材大手モンディが4.7%安と下落率トップだった。医薬品株や資源エネルギー株もさえなかった。



■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 14343.19(−104.42)

6日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日に比べ104.42ポイント(0.72%)安の1万4343.19で終えた。欧米中銀による利上げが長期化するとの観測がユーロ圏景気の悪化懸念を強めており、ヘルスケア株や消費関連株などに売りが出た。

欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン専務理事は6日のインタビューで「我々はさらなる利上げが必要だと見込んでいる」と述べ、利上げを続ける姿勢を示していた。

個別では、医療サービス大手フレゼニウス・メディカルケア(3.7%安)や医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズ(3.2%安)が売られた。




■フランス・パリ株価指数
CAC40 6687.79(−9.17)

フランスCAC40種指数は0.14%安だった。重要イベントを翌週に控え、利益確定売りが優勢となった。
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