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NYダウ167ドル安、消費減速懸念
【市況】NYダウ167ドル安、消費減速懸念

17日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落した。前日比167ドル09セント(0.6%)安の2万9783ドル35セントで終えた。
 
ダウ平均は前日、米バイオ医薬品企業モデルナのコロナワクチン開発進展を好感し、約9カ月ぶりに終値での史上最高値を更新。初の3万ドル突破が間近となった。17日はこの反動で売り優勢に転じ、一時430ドル下落した。
 
朝方発表の10月の米小売売上高が市場予想を下回り、新型コロナウイルスルの感染拡大を受けた消費減速が懸念された。
小売売上高は前月比0.3%増と市場予想(0.5%増)に届かず、9月(1.6%増)から減速した。市場では「経済対策の効果が薄れ、消費の大きな足かせになりつつある」(エバコアISI)との見方もあり、米景気の先行き不透明感が意識された。
 
消費関連株が売られ、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスが下げた。17日に市場予想を上回る四半期決算を発表したホームセンターのホーム・デポや小売り大手のウォルマートも材料出尽くし感の売りに押された。前日に著名投資家のウォーレン・バフェット氏率いる投資会社による保有株削減が明らかになった銀行のJPモルガン・チェースも安い。
 
ネット通販大手のアマゾン・ドット・コムが17日、処方薬のネット販売を始めたと発表した。競合激化の懸念からウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスが10%安となるなど、ドラッグストア株が軒並み大幅安となったのも相場の重荷となった。
 
ダウ平均は取引開始後しばらくして下げ幅を400ドル超に広げた後は、下げ幅を縮小させた。運航停止中の主力機「737MAX」の再開を米当局が近く認めるとの観測から航空機のボーイングが買われた。顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムや製薬のメルクなどが買われて、ダウ平均を下支えした。
 
セクター別では、公益事業、ヘルスケア機器・サービスが大きく下落した一方で、耐久消費財・アパレルが上昇。
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比24.786ポイント(0.2%)安の1万1899.343で終えた。SNS(交流サイト)のフェイスブックやソフトウエアのマイクロソフトなど主力株の一角が売られた。16日にS&P500種株価指数への新規採用が決まった電気自動車(EV)のテスラは8%高で終えた。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
29,783.35−167.09
S&P500種
3,609.53−17.38
ナスダック
11,899.343−24.786
NY金(ドル/トロイオンス)
1,885.10−2.70
NY原油(ドル/バレル)
41.40+0.06
円・ドル
104.16 - 104.21−0.31
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


17日のシカゴ日経平均先物は反落した。12月物は前日比175円安の2万6000円で引け、17日の大取終値を40円下回った。
17日発表になった10月の米小売売上高の伸び率が前月比で低下し、景気減速への警戒感から売られた。パウエルFRB議長が短期見通しのリスク上昇を警告したことも手伝い終日軟調推移となった。
この日の12月物安値は2万5860円、高値は2万6170円。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
26000 ( -40 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
26015 ( -25 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6365.33(−55.96)
17日のFTSE100種総合株価指数は反落した。前日の終値に比べ55.96ポイント安の6365.33で引けた。徐々に下げ幅を広げた後、午後にやや下げ渋った。5割超の銘柄数が下落した。
新型コロナウイルスワクチンへの期待を背景としたリスク選好姿勢が一服し、利益確定売りに押された。英国と欧州連合(EU)の貿易協議が来週にも合意する可能性があると伝えられたが、ポンド高が進んだため、相場圧迫要因となった。
ポンド高で収益悪化が懸念される医薬品株や鉱業株など多国籍企業銘柄が売られ、株価指数の下げに大きく影響した。
 
個別銘柄では、鉱業のアントファガスタは4%超の大幅安となった。銀行株も下げ、HSBCホールディングスの下落が目立った。製薬大手アストラゼネカ(3.0%安)、同グラクソ・スミスクライン(2.7%安)などの製薬株もそろって軟調となった。
 
半面、投資会社のインターミディエイト・キャピタル・グループは、2020年4〜9月期に増益となったことから8%近く上げた。住宅建設のテイラー・ウィンピーは、アナリストが株価目標を引き上げたことなどが好感され買われた。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13133.47(−5.14)
17日のドイツ株式指数(DAX)はほぼ横ばいだった。終値は前日と比べて5.14ポイント安の1万3133.47だった。欧州各国で新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の制限が引き続き懸念されており、コロナワクチンの開発期待による買いは続かなかった。日中は安値圏で推移したが、午後遅くに下げ渋った。
 
個別では、電力のエーオンとIT(情報技術)のSAPの下げが目立った。保険のアリアンツは買われた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5483.00(+11.52)
 
 
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