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堅調な展開か

堅調な展開か
 
今週は、軟調となった。前の週に動きが良かった米国株が調整色を強めてきたことから、日経平均は週初の25日に大幅安。26日、27日はFOMCの結果発表を前に方向感が定まらなかった。7月FOMCでは0.75%の利上げが決定されたが、事前の織り込みも進んでいたことから、結果を受けた米国株は上昇した。
これを好感して28日には一時2万8000円台を回復した。ただ、2会合連続の大幅利上げを受けても米長期金利が低下したことで、市場は景気後退を強く意識。ドル安・円高が進んだことが日本株には重荷となり、FOMC通過後の米国株に強い動きが見られた割には、好影響が限定的となった。
日経平均は週間では約113円の下落。週初の発射台が低かったことから、週足では2週連続で陽線を形成した。
 
 
来週の東京株式市場は、堅調な展開か。
注目イベントの7月FOMC(米連邦公開市場委員会)後も、日経平均株価は200日移動平均線を上回る水準をキープした。インフレによる欧米景気の減速を先取りしたマーケットは、既にFRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締めスタンスが緩和していく過程を視野に入れつつある。
日米の金利差拡大観測で進んできた円安の巻き戻しが始まったことは逆風であり、円高方向への修正の動きに歯止めが掛かるかが目先の焦点だろう。ただ、足元で発表が相次ぐ企業決算に対してはアク抜けの株価反応が散見されている。グロース(成長)株を見直す動きも強まりつつあり、指数のサポート役として期待されるだろう。
個別重視の様相が強まることで、外部環境には良くも悪くも鈍感となり、指数は現状水準から大きな動きが出てこない可能性もある。
 
一方、8月5日に出る米7月雇用統計は、インフレと金融引き締めのピークアウトを織り込みにかかる市場の動きにとって、重要な試金石になりそうだ。新規雇用者数の下ブレや賃金上昇の鈍化といった、景気悪化を示唆する結果となった場合に、これまで通り株価が好反応を示すかが注目される。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(29日現在)
 
28930.26  ボリンジャー:+3σ(13週)
28797.39  ボリンジャー:+3σ(25日)
28420.15  均衡表雲上限(週足)
28359.62  ボリンジャー:+2σ(26週)
28259.92  ボリンジャー:+2σ(13週)
28176.20  ボリンジャー:+2σ(25日)
28068.25  均衡表雲下限(週足)
 
27801.64  ★日経平均株価29日終値
 
27767.00  6日移動平均線
27651.13  ボリンジャー:+1σ(26週)
27589.59  ボリンジャー:+1σ(13週)
27561.64  200日移動平均線
27555.00  ボリンジャー:+1σ(25日)
27403.70  均衡表転換線(日足)
27049.47   新値三本足陰転値
26954.99  均衡表雲上限(日足)
26954.99  均衡表転換線(週足)
26942.64  26週移動平均線
26933.81  25日移動平均線
26928.72  均衡表基準線(日足)
26919.26  13週移動平均線
26875.90  75日移動平均線
26704.88  均衡表雲下限(日足)
26535.75  均衡表基準線(週足)
26312.61  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
 
ローソク足は本日陰線の胴体部分が前日陰線の胴体部分を覆う「陰の陰抱き」を示現。28日の上昇はマド空けを伴っていないため上昇トレンド終幕を告げる「並び黒」には該当しないが、相場が高値圏にあるほか、5日移動平均線が下向きに転じたこともあり、東証プライム市場の騰落レシオの高止まり(25日ベースで130.47%)と併せて短期的なスピード調整を示唆している。ただ、25日線は上向きをキープ。昨日の25日・75日線のゴールデンクロス(GC)示現に加えて、今週13週線が26週線の直下にあって来週のGC形成をうかがっており、大勢では依然として買い手優勢とみられる。
 
 
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