兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
NYダウ98セント高 景気回復期待が支え
【市況】NYダウ98セント高 景気回復期待が支え
 
19日のNYダウ工業株30種平均は小反発し、前日比98セント高の3万1494ドル32セントで終えた。
朝方堅調な住宅指標が公表されたほか、大型の追加経済対策の景気浮揚効果に対する期待感が広がる中、ダウ平均はほぼ終日買い優勢の展開を維持した。ただ、取引時間中の史上最高値を更新したため利益確定の売りも出やすく、終盤には上げ幅を急速に縮小し、一時マイナス圏に沈んだ。
米不動産業者協会(NAR)が発表した1月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比0.6%増の669万戸となった。プラスは2カ月連続で市場予想(ロイター通信調べ)も上回った。
 
イエレン米財務長官が18日夕のCNBCのインタビューで、バイデン大統領が提唱する1.9兆ドル規模の経済対策の必要性を改めて訴えた。早期に大型の対策が成立して米景気を支えるとの見方が強まった。米ファイザーのコロナワクチンについて、1回の接種で高い予防効果を得られたとの研究結果が公表された。ワクチンが普及しやすくなり、経済活動の再開が進むと期待された。
 
商品市況の改善が続き、世界景気との連動性の高い米銅先物相場が9年5カ月ぶりの水準に上昇した。世界的に景気回復観測が強まっていることが景気敏感株の買いを誘った。建機のキャタピラーと化学のダウが約5%、航空機のボーイングも4%あまり上昇した。
 
米長期金利の指標である10年債利回りが一時1.36%と1年ぶりの高水準に上昇した。利ざやが拡大するとの見方からJPモルガン・チェースなどの金融株も買われた。ダウ平均は一時150ドルあまり上昇した。
 
ただ、長期金利が上がるとPER(株価収益率)が高い銘柄の相対的な割高感が意識されやすい。ソフトウエアのマイクロソフトが下げ、ダウ平均の構成銘柄以外では交流サイトのフェイスブック、ネット通販のアマゾン・ドット・コムも売られた。配当狙いで買う投資家が多い公益事業や日用品などのディフェンシブ株も、投資妙味が低下するとして下げた。
 
ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発し、前日比9.107ポイント(0.06%)高の1万3874.463で終えた。主力ハイテク株はさえなかったが、半導体株が買われて指数を支えた。前日夕に半導体製造装置のアプライドマテリアルズが楽観的な業績見通しを示したのを受け、インテルやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)にも買いが波及した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%超上げた。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
31,494.32+0.98
S&P500種
3,906.71−7.26
ナスダック
13,874.463+9.107
NY金(ドル/トロイオンス)
1,777.40+2.40
NY原油(ドル/バレル)
59.01−1.51
円・ドル
105.44 - 105.46−0.37
 

【シカゴ日本株先物概況】


19日のシカゴ日経平均先物は反発した。3月物は前日比80円高の3万0200円で引け、19日の大取終値を160円上回った。新型コロナワクチンの普及や追加経済対策の成立による米景気回復への期待が買いを支えた。引けにかけては米株が上げ幅を縮めるにつれ、上値の重い展開になった。
 
この日の3月物高値は3万0315円、安値は2万9745円。
 
 






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
19日のFTSE100種総合株価指数は4日ぶりに小反発した。前日の終値に比べ6.87ポイント(0.1%)高の6624.02で引けた。上昇した銘柄が半数をやや上回った。
 
個別銘柄では、株価指数は終日小動き。IHSマークイットが発表した2月の英国の製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値はいずれも市場予想を上回る堅調な内容となったが、市場の反応は限定的だった。銅価格の大幅上昇を背景に鉱業株が買われ、株価指数を押し上げる一方で、医薬品株の下げが上値を抑えた。
 
半面、鉱業のアントファガスタは7%超上げた。航空機エンジンのロールス・ロイスも5%超の上昇と目立った。複数のアナリストが株価目標を引き上げた銀行のバークレイズも大幅高だった。医薬品のアストラゼネカと信用調査のエクスペリアンは下落した。
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
19日のドイツ株式指数(DAX)は4日ぶりに反発した。終値は前日と比べて106.30ポイント高の1万3993.23だった。
2月のドイツの製造業購買担当者景気指数(PMI)の速報値が予想に反して上昇し、3年ぶりの高水準となったことから買いが広がった。
 
個別では、景気に敏感な銀行株が買われ、ドイツ銀行は4%近く上げた。半導体のインフィニオンテクノロジーズも4%近く上昇した。日用品のバイヤースドルフは、複数のアナリストが株価目標を引き下げたため売られた。


■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)5,773.55 +45.22


 
a