兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
底堅い展開か

底堅い展開か
 
18日の日経平均が3日続落。終値は前日比54円安の2万8964円だった。
前日のNYダウ平均は下げたもののナスダック指数が上げたことで市場には安心感が広がり前場は100円近い値上がりとなった。米国同様に半導体などハイテク関連株が買われ指数では日経平均が強めに推移した。政府が昨日、9都道府県に出していた緊急事態宣言の解除を発表したがこちらは特に材料とはならず。終盤は週末ということで持ち高調整売りが出て指数はマイナスに転じてしまった。
 
来週の日経平均株価は、底堅い展開か。
FOMC(米連邦公開市場委員会)を通過した今週の日経平均株価は、前週末比で15円高と小幅上昇にとどまった。2万9000円台では売り圧力が強まり、2月の高値を起点に上値を切り下げる動きから抜け出せない。買い主体不在の厳しい状況で、とりあえず値固めが進むかが注目されるだろう。
 
需給面では、個人の買いや、事業法人の自社株買いは根強いものの、頼みの海外勢が様子見に入った可能性がある。東証の投資部門別売買動向(東名2市場の1、2部と新興市場の合計)によれば、外国人投資家は前週(7−11日)に日本株を2000億円超売り越した。また、日銀が指数連動型ETF(上場投資信託)の購入をストップした影響もじわりと効いている。
 
2万8500円前後の水準が事実上の下値支持線になっているのは、企業業績を冷静に評価する投資家の押し目買いが断続的に出ているためとみられる。
また、戻り売りをこなしていく過程で相場がインフレ懸念を織り込み、FRB(米連邦準備制度理事会)のテーパリング(債券の購入規模縮小)やゼロ金利解除といった不安要素を徐々にならしているとみることもできる。
 
業種や銘柄で濃淡が出ると思われるため、全体の方向性は大きく変化しないと予想する。IPOが集中する週で、REITを含めて一気に13社が新規上場する。新規上場銘柄には値幅を求めた資金が殺到すると思われるため、大型株が手掛けづらくなった場合でも、強くリスクオフに傾くようなことにはならないだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(18日現在)
 
29666.94  ボリンジャー:+1σ(26週)
29581.06  ボリンジャー:+1σ(13週)
29561.05  ボリンジャー:+2σ(25日)
29164.50  ボリンジャー:+1σ(25日)
29140.30  均衡表転換線(日足)
29137.54  6日移動平均線
29096.60  75日移動平均線
29083.02  13週移動平均線
 
28964.08  ★日経平均株価18日終値
 
28935.02  均衡表雲上限(日足)
28876.56  26週移動平均線
28767.96  25日移動平均線
28666.09  均衡表雲下限(日足)
28596.52  均衡表転換線(週足)
28584.97  ボリンジャー:-1σ(13週)
28556.69  均衡表基準線(日足)
28538.09  均衡表基準線(週足)
28371.42  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
 
ローソク足は陰線を引いたが、ザラ場高値と安値は前日レンジ内に収まり、膠着感の強さを窺わせた。株価上の5日線と株価下の25日線はともに上向きをキープ。一目均衡表では三役好転下の買い手優勢の形状を維持したほか基準線が上向きで終了し、押し目買い期待を来週につないだ格好。
 
ただ、騰落レシオ(25日ベース)が101.98%(昨日112.08%)と中立圏中央の100%割れを窺う水準に低下しており、騰落レシオの周期性を踏まえると、100%割れ後は株価の下押し圧力が一旦強まるリスクがある点に留意したい。
 
a