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反発126ドル高、物価上昇への警戒薄れる
【市況】反発126ドル高、物価上昇への警戒薄れる

14日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比126ドル60セント(0.32%)高の3万9558ドル11セントで終えた。
 
朝方発表された4月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回り、直後に長期金利が急上昇した。ただ、その後は前月実績が下方修正されたことも意識されたほか、翌日の米消費者物価指数(CPI)に関心が移る中を金利が低下。期待が集まる人工知能(AI)関連など幅広い銘柄が買われた。
 
4月のPPIは前月比で0.5%上昇と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(0.3%上昇)を上回った。一方、3月分は0.2%上昇から0.1%下落に下方修正された。市場では、「4月分はネガティブなサプライズとなったが、3月分の下方修正が相殺した」と受け止められた。
 
15日には4月の米消費者物価指数(CPI)と米小売売上高が発表される。重要度の高い指標から、物価と経済の動向を見極めたいという雰囲気もあった。
 
PPI発表直後には、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ転換が遠のくとの見方から、米債券市場で長期金利が前日終値を上回る場面があった。その後は金利が低下し、相対的な割高感が薄れたとみられたハイテク株に買いが入った。ダウ平均の構成銘柄では、マイクロソフトやアップル、アマゾン・ドット・コムが上昇した。
 
ダウ平均の構成銘柄ではないが、ゲーム専門店のゲームストップが連日で急騰し、6割高で終えた。2021年に同社株の急騰劇の火付け役となった人物がX(旧ツイッター)への投稿を再開し、個人投資家による買いが続いているとみられる。ミーム(はやり)株と呼ばれる他の銘柄にも買いが波及した。
 
パウエルFRB議長は14日に「この(インフレ退治の)道が簡単なモノになるとは思っていなかったが、誰もが予想していたよりもインフレはしつこかった」と述べた。インフレ沈静化のために現在の政策金利水準を維持する姿勢をみせたと受け止められ、株式相場の重荷となった。
 
その他のダウ平均の個別銘柄では、インテルやJPモルガン・チェース、ボーイングなどが上げた。一方、ウォルマートやメルクは売られた。朝方に四半期決算を発表したホーム・デポも下落した。
 
ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比122.942ポイント(0.75%)高の1万6511.180で終え、4月11日に付けた最高値を更新した。テスラが3.2%高で終えた。米政府が中国製電気自動車(EV)に最大100%の追加関税を課すとの発表があり、追い風になるとみた買いが入った。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
 
14日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比405円高の3万8590円で終えた。  NYダウ平均は、翌日に米物価統計の発表を控える中で米長期金利が低下し、反発した。

この日は日米株式相場がともに上昇した。投資家心理が強気に傾き、日経平均先物も買いが優勢となった。   


シカゴ日経225先物 (円建て)  38590 ( +280 )  

シカゴ日経225先物 (ドル建て)  38610 ( +300 )  

( )は大阪取引所終値比  







【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8428.13(+13.14)
 
14日のFTSE100種総合株価指数は反発し、前日比13.14ポイント(0.15%)高の8428.13で終えた。英国で今夏にも利下げが実施されるとの観測が投資家心理を支えた。ただ、米金融政策を予想するうえで重要な材料となる4月の米消費者物価指数(CPI)が15日に発表されるのを前に、上値を追う勢いは限られた。

FTSEの構成銘柄では、オンライン食品販売大手オカド・グループが8.13%高と急伸。通信大手ボーダフォンが4.72%高、プラチナ事業やダイヤモンド事業を分離すると公表した資源大手グレンコアが3.60%高で続いた。

一方、鉱業大手アングロ・アメリカンは3.23%安、複合企業DCCは2.29%安、賭け屋大手フラッター・エンターテインメントは1.95%安だった。
 
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18716.42(-25.80)

14日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比25.80ポイント(0.13%)安の1万8716.42で終えた。14日公表した2024年1〜3月期決算で、売上高が市場予想ほど増えなかった独防衛大手ラインメタル株が下げた。ソフトウエア大手SAPや独シーメンスなど時価総額が大きい一部銘柄に売りが出たのも、指数の重荷だった。

個別では、化学品商社ブレンタークが8.26%安と大きく売られたほか、ハノーバー再保険が3.53%安、防衛大手ラインメタルも2.72%安と下げを主導した。

半面、医療機器のザルトリウスは4.51%高、コメルツ銀行は3.21%高、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は2.61%高だった。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 8225.80(+16.52)

フランスCAC40種指数は0.20%高で2営業日ぶりに史上最高値を更新した。


 
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