兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
ダウ52ドル安、パウエルFRB議長が利下げを示唆
【市況】ダウ52ドル安、パウエルFRB議長が利下げを示唆

9日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比52ドル82セント(0.13%)安の3万9291ドル97セントで終えた。
 
この日はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言が注目されたが、大きなサプライズはなかった。前週末発表の米雇用統計で労働市場の過熱感の沈静化が示されたものの、発言内容はさほどハト派的ではないとの見方も浮上し、午前に米長期金利が上昇。ダウ平均の圧迫要因となった。
 
パウエル議長は9日、米上院銀行委員会での議会証言に臨んだ。2%のインフレ目標に向けて「直近の指標はさらなる緩やかな進展を示した」と述べ、さらに良いデータがあれば、「自信が深まる」と説明した。
議長は「高インフレだけがリスクではない」とし、労働市場の動向を注視していることを示唆した。9月の利下げ予想が強まったとともに、米景気の先行き不透明感につながった面があった。
 
議会証言を受けてダウ平均は一時150ドル近く上昇したが、買いが一巡すると下げに転じた。パウエル議長は10日は下院金融サービス委員会での議会証言に臨む。11日には6月の米消費者物価指数(CPI)の発表も控えており、積極的な売買を手控える雰囲気があった。
 
一方で、朝方売られていたユナイテッドヘルス・グループなどヘルスケア関連銘柄が値を戻したほか、ゴールドマン・サックスなど金融株の一角も買われ、午後に入るとダウ平均はプラス圏に浮上。
その後は、利下げ見通しを占う上で極めて重要な米消費者物価指数(CPI)公表を11日に控え、材料に乏しい中、前日終値を挟んで方向感に乏しい展開となった。
終盤のダウは、マイクロソフトなどハイテク株の一角やボーイングなど資本財銘柄主導で軟調に推移したが、下げ幅は限られた。
 
ナスダック総合株価指数は6日続伸した。前日比25.553ポイント(0.13%)高の1万8429.291で終え、6日連続で過去最高値を更新した。テスラが10日続伸で終えた。アナリストが目標株価を引き上げたエヌビディアも高かった。
 
S&P500種株価指数は小幅に6日続伸した。前日比4.13ポイント(0.07%)高の5576.98と、連日で最高値を更新した。
 

【シカゴ日本株先物概況】
9日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前日比605円高の4万1515円で終えた。同日は日経平均株価が過去最高値を更新し、米市場では今週公表される米物価統計への警戒感が広がる中、NYダウ平均続落した。ナスダック総合株価指数は連日で最高値をつけたこともあって、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。

 
シカゴ日経225先物 (円建て)
41515 ( -105 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
41555 ( -65 )
 
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 8139.81(-53.68)
 
9日のFTSE100種総合株価指数は3日続落し、前日比53.68ポイント(0.65%)安の8139.81で終えた。英BPが4%安となるなどエネルギー株が下落し、指数を下押しした。

FTSEの構成銘柄では、高級衣料のバーバリーが4.54%安、9日に石油精製のマージン低下などが2024年4〜6月期の業績に響くとの見通しを示したことが嫌気された石油大手BPが4.30%安、衣料小売り大手ネクストが3.73%安と大きく売られた。

一方、水道会社セバーン・トレントは2.52%高、投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングスは1.77%高、通信大手BTは1.74%高。

 

 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18236.19(-235.86)

9日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比235.86ポイント(1.27%)安の1万8236.19で終えた。フランス政治を巡る不透明から仏株式相場が下げ、ドイツ株にも売りが波及した。

個別では、一部金融機関が目標株価を引き下げたと伝わった自動車大手メルセデス・ベンツが3.43%安、航空機大手エアバスが2.84%安、製薬大手バイエルが2.71%安と下げを主導。半面、素材化学大手コベストロは0.88%高、防衛大手ラインメタルは0.76%高、自動車大手BMWは0.67%高で取引を終えた。

 

 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 7508.66(-118.79)

フランスの主要な株価指数であるCAC40は3日続落し、前日比1.55%安で終えた。仏BNPパリバとソシエテ・ジェネラルがともに2%安で終えるなど銀行株が下げた。2024年12月通期の収益見通しを引き下げた3Dソフトウエア大手の仏ダッソー・システムズ株の下げが目立った。公益やエネルギーを含め幅広い業種・銘柄に売りが広がり、CAC40は40の構成銘柄のうち38銘柄が下落した。

 

 


 
a