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NY株反落85ドル安、利益確定売りで
【市況】NY株反落85ドル安、利益確定売りで
4日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比85ドル68セント(0.3%)安の3万2726ドル82セントで終えた。
 
前日のダウは堅調な米経済指標を眺めて景気後退懸念が和らぎ、400ドル超上げて終了。この日は利食い売りに押され、ダウは終日軟調に推移したが、下値は限定的だった。翌日発表の米雇用統計の内容を見極めたいとのムードが広がった。
英イングランド銀行(中央銀行)はこの日、インフレ抑制に向けて0.5%の大幅な利上げ実施に加え、年内に景気後退入りするとの見通しを表明。世界的に金融引き締めが行われる中、米国外の経済をめぐる懸念も強まった。
 
雇用統計では景気動向を映す非農業部門雇用者数の伸びが6月から減速し、平均時給の上昇率は前年同月比ベースで和らぐとみられている。FRBが7月に続き、9月も通常の3倍の0.75%の利上げを実施するかを占ううえで、雇用環境を見極めたい市場参加者が多い。7月の大幅な相場上昇の後で、「重要指標の発表を前に買いを手控える投資家も多かった」との声が聞かれた。
 
朝方発表された最新週の新規失業保険申請件数は前週比6000件増の26万件と、2週ぶりに悪化し市場予想(ロイター通信調べ)の25万9000件を上回ったが、相場への影響は限られた。
 
米原油先物相場が続落し、半年ぶりの安値を付けた。原油安を受け、石油のシェブロンが3%安となった。3日夕に管理部門での人員削減の実施が報じられた小売りのウォルマートは4%下げた。ディフェンシブ株も売りが優勢で、医薬品・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)や通信のベライゾン・コミュニケーションズが安い。
 
半面、原油安はインフレ鈍化につながるとの見方から消費関連株の一角は買われた。クレジットカードのビザと同業のアメリカン・エキスプレスが高い。米長期金利が前日終値(2.70%)を下回って推移する時間帯が長く、金利が低下すると相対的な割高感が薄れる顧客情報管理のセールスフォースなどハイテク株の一角も買われた。
 
ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比52.421ポイント(0.4%)高の1万2720.580と5月上旬以来の高値で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムが2%高となった。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は6%高で終えた。電気自動車のテスラも上昇した。取引終了後に定時株主総会を開き、1株を3株にする株式分割の承認が得られ次第実施する見通し。
 


 

【シカゴ日本株先物概況】

4日のシカゴ日経平均先物は反落した。9月物は前日比105円安の2万7870円で引け、4日の大取終値を80円下回った。
 
NYダウは終日軟調に推移したが、下値は限定的だった。翌日発表の米雇用統計の内容を見極めたいとのムードが広がり、狭いレンジで取引された。
 
景気悪化への警戒感が相場を押し下げた。円相場の反発も弱材料だった。
 







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

4日のFTSE100種総合株価指数は小幅に続伸し、前日に比べ2.38ポイント(0.03%)高の7448.06で引けた。非鉄金属相場の上昇で資源株が買われた。半面、同日に大幅利上げを発表したイングランド銀行(英中央銀行)が、2022年10〜12月期に英国が景気後退入りするとの予想を示すなど、景気悪化への懸念が重荷となり、上値は限られた。
 
FTSEでは、指数構成銘柄の約7割が上昇した。賭け屋大手エンテインが5.0%高と上昇率トップ。アングロ・アメリカン(3.2%高)やグレンコア(3.1%高)など資源関連株も買われた。
 


■ドイツ・フランクフルト株価指数

4日のドイツ株価指数(DAX)は続伸した。前日に比べ75.12ポイント(0.55%)高の1万3662.68で終えた。2022年4〜6月期決算で最終黒字に転換したファッション通販のザランドが大幅高となるなど、小売りや消費関連株に買いが入った。金利低下が追い風となるハイテク株も買われた。
 


■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.64%高だった。
強弱入り交じった企業決算をにらみながら、買いがやや先行した。
 


 
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