来週(12−15日)も堅調展開か。
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来週(12−15日)も堅調展開か。 |
2021年、大発会から3日続けて下落した日経平均株価は、8日に大幅続伸し、2万8139円(前日比648円高)と高値で引けた。心理的なフシ目となる2万8000円を回復し、1990年8月8日(終値2万8509円)以来30年5カ月ぶりの高値水準に浮上した。
午後2時40分台に「東京都 2300人余の(新型コロナ)感染確認 2000人超は2日連続」とのニュースが流れたが、反応は薄く、買いの勢いにブレーキは掛からなかった。
業種別の週間騰落を見ると、上位は非鉄金属、証券・商品先物、鉱業、パルプ・紙、鉄鋼の順。下位は弱かった方から、空運、陸運、精密機器、食料品、不動産の順となった。構図としては景気敏感セクターが買われ、緊急事態宣言の影響が大きそうなセクターが敬遠されている
今週は堅調な展開だった。
東京株式市場が休場の間の米国株は強かったが、日経平均は昨年最終週に急伸した反動で、大発会は買い先行から失速して3桁の下落。上値の重さが意識されて、5日、6日と下げが続いた。
ただ、節目の2万7000円は割り込むことなく下げ渋った。注目を集めた米ジョージア州の上院議会決選投票では、大統領、上院、下院を民主党が占める「トリプル・ブルー」の可能性が高まった。これを受けた6日の米国市場でダウ平均が大幅高となると、東京株式市場もセンチメントが一変。7日に急伸して直近の下げ分を埋めると、8日は600円を超える上昇で、節目の2万8000円を大きく上回った。
週間では694円の上昇となり、週足では2週連続で陽線を形成した。
さて、来週(12−15日)も堅調展開か。
休日が1日あり立ち合いは4日。日経平均は7日と8日の2日間で1000円以上上げており、多少反動は出てくるかもしれない。ただ、売りづらさも意識される中、下値は限られるだろう。9-11月が対象月となる企業の決算がいくつか出てくるが、セブン&アイや安川電機、ファーストリテイリングなど注目度の高い企業もあり、好地合いの中で個別物色の活況が見込まれる。今週は景気敏感株に動意が見られており、12月工作機械受注(13日)や11月機械受注(14日)など機械関連の指標は要注目。月後半にかけては日米で決算発表が本格化することもあり、先高期待の強い状態が持続すると予想する。
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
30514.62 ボリンジャー:+3σ(13週)
29779.00 ボリンジャー:+3σ(26週)
28912.17 ボリンジャー:+2σ(13週)
28139.03 ★日経平均株価8日終値
28086.00 ボリンジャー:+3σ(25日)
27962.94 ボリンジャー:+2σ(26週)
27690.91 ボリンジャー:+2σ(25日)
27424.38 6日移動平均線
27388.66 均衡表転換線(日足)
27309.72 ボリンジャー:+1σ(13週)
27295.83 ボリンジャー:+1σ(25日)
27233.06 均衡表基準線(日足)
26900.74 25日移動平均線
26547.44 新値三本足陰転値
26505.66 ボリンジャー:-1σ(25日)
26340.16 均衡表転換線(週足)
26146.88 ボリンジャー:+1σ(26週)
26110.57 ボリンジャー:-2σ(25日)
ローソク足はマドを空けて上昇し、上ヒゲのない「陽の丸坊主」を示現して買い気の強さを窺わせた。一目均衡表では基準線と転換線が日足ベース、週足ベースともに上向きで終了。遅行線は応当日株価との上方乖離幅を拡大して強気シグナルを増大中。ボリンジャーバンド(25日ベース)では昨日に続いて+2σ上方をキープしたこともあり、上値拡張局面の継続が予想される。