兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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逆転の発送
「逆転の発送」
「完結明瞭・単純明快こそ真贋を見分けるポイント」と市場関係者さん。
以前「微分投資家ではなく積分投資家になろう」と言っていたことがあった。
経済指標、スケジュール、政治動向、財政状況。
もろもろの素材を持ち出して隘路に陥ることこそ最悪の状況。
そもそも株式市場にしてもFXにしても、そんなに賢くはない。
だから連立多元方程式を説くことはできないし、因数分解すら不可能だ。
一つのことしか考えられないのが市場なのだから、材料は一つに集約するべきだろう。
ところが微に入り細に入りあれこれ結論の出ない床屋政談をおこなっているのが市場。
そしてそれを高邁に感じる層がいるのも確か。
複雑が好まれ横文字が横行し単純明快な説は愚かしく聞こえてしまいがち。
しかし実は単純明快こそ真実というのは首肯できる見解だ。
難しく語る人はやさしく語ることはできないもの。
その意味では、やさしく言っているようでも難しく聞こえてしまうこともあるかも知れない。
これは自戒になる。

電子端末で興味深い話題は「日経平均とTOPIXのPER格差拡大」。
見出しは「大変動の前兆」。
昨日の日経平均のPERは12.88倍。
TOPIXの15.03倍を2.25ポイント下回った。
日経平均のPERがTOPIXを2ポイント以上、下回るのは2009年3月期以来。
この時はーマン・ショックの影響で多くの企業が赤字に転落した特殊例。
通常期では07年5月以来となる。
「メガバンク、自動車、総合商社のようなPERが低い超大型株の影響」との指摘だ。
トヨタの予想PERは1月中旬の11.8倍から8.5倍。
三菱商事は同10.4倍から8.8倍にいずれも低下。
2007年は円高による輸出関連企業の業績悪化を日経平均のPERが先取りした。
今回も当時と似たような動きという見方だ。
日経平均を日経平均のPERで割った「1株利益(EPS)」への誤解も紹介されている。
日経平均は、採用銘柄の株価合計を採用銘柄数で割るといったような単純平均方式で算出される。
一方で日経平均のPER。
時価総額(株価×発行済み株式数)の合計を利益(EPS×同株式数)の合計で割って算出。
日経平均のEPSを逆算している。
しかし単純平均である日経平均と、時価総額と利益総額から割り出した日経平均のPER。
基準の異なる数字同士を比較している。
意外な盲点だ。

ちなみに・・・。
先週水曜以来5日ぶりに反落の水曜日。
今月は先週まで2勝7敗。
2勝で80円高、7敗で1076円安。
逆転の発想で「買い場提供の日、幸せ種まき日」ではあるのだろうか。

(櫻井)。
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