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英明コラム 4月第2週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 4月第2週 マーケットストラテジーメモ」


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《マーケットストラテジーメモ》4月第2週

8日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。3月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比30万3000人増加。市場予想の20万人増を大幅に上回った。失業率は3.8%で、前月の3.9%から低下。時間当たり平均賃金は前月比0.3%上昇。「堅調な経済が必ずしもインフレを引き起こすわけではない」という見方もある。週間では主要3指数は軒並み下落。NYダウは2.3%安、S&P500は1%安、ナスダック総合は0.8%安。年内利下げ回数は2回程度で、数週間前の3回から減少した。
 
日経平均株価は354円高の39347銭と反発。週末の米株式市場で主要株価指数がそろって上昇したことを好感。幅広い銘柄で買いもの優勢の展開。日経平均は前週末に781円下落。押し目買いも入りやすかった。1ドル151円台後半の円安トレンドも好感。東証プライムの売買代金は4兆633億円。富士通、東電が上昇。シャープ、ディーエヌエが下落。25日線は2日連続で下向き。
 
9日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は小幅にマチマチの展開。「北米で観測された日食に市場関係者の関心が向かった」との珍妙な解釈。「利下げは6月ではなく7月のFOMCで実施される可能性が最も高いという現実を反映。期待を調整している」という声もある。テスラが4.9%高。
 
日経平均株価は426円高の39773円と高値引けで3日続伸。著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが円建て社債の発行を準備していることも支援材料。東証プライムの売買代金は3兆9596億円。信越化、トヨタが上昇。第一三共、ニトリHDが下落。信用倍率は8年ぶりに6倍台。
 
 
10日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は小幅にマチマチの展開。10日発表予定の3月の消費者物価指数(CPI)待ちとの解釈。ナスダック総合は半導体銘柄への買いを受けて上昇。S&P500は小幅高。週末に決算発表を控えるS&P銀行指数はマイナス圏。アルファベットが1.1%上昇。時価総額が2兆ドルに接近。6月の利下げ確率は58%。8日の52%から上昇した。
 
日経平均株価は191円安の39581円と反落。日経平均は前日までの2日間で700円以上上昇。戻り待ちや利益確定の売りが優勢だった。TOPIXは反落。東証プライムの売買代金は3兆8033億円。東ガス、レーザーテックが上昇。ファーストリテ、トヨタが下落。日足はほぼ十字線。
 
11日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はそろって1%近くの急落。3月CPIは前年同月比3.5%上昇。前月の3.2%上昇から加速し、昨年9月以来の大幅な伸びとなった。市場予想の3.4%も上回った。「分析は後にしてまずは売るという心理が働いた」という声がある。3月19─20日のFOMC)議事要旨で当局者は「金利をより長期間現行水準で据え置く必要がある可能性を懸念していた」。これも悪材料視された。6月の0.25%利下げ確率は16.5%。CPI発表前の56.0%から大きく低下した。
 
日経平均株価は139円安の39442円と続落。下落幅は一時500円を超えた。前日の米株式市場で主要3指数がそろって下落。東京市場でも売りが優勢だった。売り一巡後は引けにかけて下げ幅を縮小。外国為替円相場が34年ぶりに一時153円台に下落するなど、円安・ドル高の進行は好材料視された。TOPIXは小幅に反発。東証プライムの売買代金は4兆1293億円。ファナック、三菱重工が上昇。 ファストリ、KDDIが下落。
 
12日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。S&P500とナスダック総合は大幅反発。金利動向に敏感な大型ハイテク株がナスダックの上昇の背景。大型モメンタム株で構成するFANGプラス指数は2.6%高。3月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)で0.2%上昇。伸びは2月の0.6%上昇から鈍化。市場予想(0.3%上昇)も下回った。
 
日経平均株価は80円高の39523円と3日ぶりに反発。「海外短期筋とみられる株価指数先物への買いが断続的に入った」との見方。1ドル=153円台と円安・ドル高基調が続いたことも主力株の追い風。上昇幅は一時300円を超えた。東証プライムの売買代金は4兆5786億円。東エレク、レーザーテクが上昇。ニトリ、セブン&アイが下落。SQ値39820円は上回らず「幻」のSQ値。
 
(2)欧米動向
 
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って1%超の反落。
主要銀行が発表した決算は期待外れ。
S&P500は週間で、1月以降で最大の下げ。
NYダウの週間の下げは2023年3月以来の大きさだった。
イランによるシリア攻撃への懸念も悪材料視された。
しかし結局これは人為的要因によるもの。
安全資産を求めての債券買いで利回りは低下。
地政学リスクを嫌って利下げを求めていた株価は下落。
少しつじつまは合わない。
 
(3)新興国動向
 
中国の3月のレアアース(希土類)輸出は前年同月比5.93%増の4709.6トン。
国内の需要と価格が低迷する中、海外への出荷が拡大した。
2月は2920トン、2023年3月は4446トンだった。
米地質調査所によると、中国は世界全体のレアアース採掘量の70%、精製生産量の90%を占めている。
第1四半期のレアアース輸出は1万3484トンで、前年同期比13.9%増加。
レアアースの輸入3月は前年比4.88%増の1万3411トン。
第1四半期は前年比11.1%減の3万5696トン。
 

(兜町カタリスト 櫻井英明)
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