来週は戻りを試す展開か。
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来週は戻りを試す展開か。 |
今週は軟調展開となった。
中国恒大集団のデフォルト懸念、米国の債務上限問題、米長期金利の上昇、原油価格上昇に伴うコスト高への警戒など、複数のリスク要因が混在する中、日経平均は週初から下を試す流れが強まった。米国株の上昇を受けても下げる日もあったほか、新内閣お披露目などがまったく株高につながらなかったことから、株安は岸田新政権に対する失望とも受け止められた。
日経平均は5日に節目の2万8000円を割り込み、6日までは8日続落と、一気に悲観ムードが強まった。
ただし、後半にかけては米国株高を支えに押し目を拾う動きも見られたことから、週末値では2万8000円を上回った。日経平均は週間では約722円の下落となり、2週連続で陰線を形成した。
来週は戻りを試す展開か。
足元のマーケットの不安材料はなくなったわけではないが、日経平均は直近の急落で売られ過ぎ感や値ごろ感が出てきている。
また、大きく下げたとはいえ、8月後半に急伸する前の水準に戻っただけともいえ、ここから仕切り直しという雰囲気にもなりやすい。米国株も足元で力強さが戻りつつある。米国や中国で経済指標の発表が多くあり、海外動向に振らされる状況は続くだろう。
米国では13日に9月開催のFOMC議事録が公表される。米国の長期金利動向に株式市場が翻弄されており、議論の中身を確認することで、株式、債券、為替市場に大きな動きが出てくる可能性もある。
来週は間もなく本格化する企業の7-9月決算への意識も強まり、業績相場の色合いを強める可能性があるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
28700.46 200日移動平均線
28670.59 26週移動平均線
28545.18 ボリンジャー:-1σ(25日)
28539.35 75日移動平均線
28489.62 13週移動平均線
28171.52 均衡表雲上限(週足)
28076.25 均衡表雲上限(日足)
28049.02 6日移動平均線
28048.94 ★日経平均株価8日終値
27765.70 ボリンジャー:-1σ(26週)
27706.24 均衡表雲下限(日足)
27581.79 ボリンジャー:-2σ(25日)
27326.52 ボリンジャー:-1σ(13週)
26860.81 ボリンジャー:-2σ(26週)
26618.40 ボリンジャー:-3σ(25日)
26163.41 ボリンジャー:-2σ(13週)
25955.92 ボリンジャー:-3σ(26週)
25000.30 ボリンジャー:-3σ(13週)
ローソク足は小陽線で終了。短い胴体部分から長い上ヒゲを出す「トンカチ」に似た形状を2日連続で描き、上値での売り圧力が強いながらも一定の買い需要を確認した格好。反面、25日移動平均線や13週線は下向きで終了し、強い下落圧力も窺える。
一目均衡表では終値は雲中で着地したが、来週10月12日の変化日前後には株価が上下どちらかへ一気に水準を変える可能性が意識される。ボリンジャーバンド(25日ベース)では+1σ相当の値幅が963.40円と広く、来週も日々の値動きの大きい相場が予想される。