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ダウ反発288ドル高、企業決算を好感
【市況】ダウ反発288ドル高、企業決算を好感

1日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比288ドル73セント(0.69%)高の4万2052ドル19セントで終えた。
 
前日に7~9月期決算を発表したアマゾン・ドット・コムやインテルが相場をけん引した。この日発表された米雇用統計は市場予想を大幅に下回ったが、市場では「ハリケーンやストライキの影響を除けば、強過ぎも弱過ぎもしない」と受け止められ、株買いを支えた。
 
ダウ平均は一時560ドル超上昇したが、取引終盤にかけては米長期金利上昇が重荷となり、上げ幅を縮めた。長期金利は、米経済の底堅さを示す指標や、大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利しインフレが再燃するとの見方を背景に上がっている。
 
前日夕に四半期決算を発表した銘柄を中心に値動きが大きかった。アマゾンは6.1%高で終えた。前日夕に発表した2024年7〜9月期決算では、売上高と1株利益が市場予想を上回り、好感した買いが広がった。インテルも7.8%高となった。四半期決算と同時に示した24年10〜12月期の収益見通しが市場予想以上で、買いを促した。

一方、アップルは1.3%下落した。前日夕発表の24年7〜9月期決算では売上高と特別項目を除く1株利益が市場予想以上だった半面、利益率が高いサービス事業の売上高が市場予想に届かなかった。10〜12月期の見通しが慎重との受け止めもあって売りが出た。

1日発表の10月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は46.5と市場予想(47.6)を下回り、前月(47.2)からも低下した。米景気の減速感が意識され、米連邦準備理事会(FRB)が段階的な利下げを続けるとの見方が強まり、株式の買い安心感が広がった面もあった。前日に下げが目立ったハイテク株への買いも支えとなった。

1日朝発表の10月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比1万2000人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(10万人増)を大きく下回った。民間部門の雇用者数が増加を見込んでいた市場予想に反して減少。9月分と8月分も下方修正した。失業率は前月と同じ4.1%だった。

発表直後は弱い内容だとの見方から、米債券市場で長期金利が大幅に低下(債券価格は上昇)した。ただ、10月の雇用統計はストライキやハリケーンなどの一時的な要因の影響を受けた面があった。「週内発表のほかの雇用指標と大きく異なる内容で、意味のある指標ではなかった」との受け止めがあった。

債券の買いが一巡すると、次第に売りが増えた。来週には米大統領選や10年債などの入札を控え、持ち高調整の売りが出やすかった。米長期金利は一時は4.3%台後半と約4カ月ぶりの高水準を付けた。金利の上昇は株式相場の上値を抑えた。

そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ボーイングが3.5%高となった。新たな労働協約案を巡り、来週に組合員投票をすると伝わった。ストライキ終結の観測から買いが入った。シェブロンやシスコシステムズなども買われた。一方、ベライゾン・コミュニケーションズやダウ、メルクなどは下げた。

ナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発した。前日比144.766ポイント(0.80%)高の1万8239.917で終えた。前日に大きく下げたエヌビディアに買いが入った。
 
 
NYダウ    42052.19 ( +288.73 )
S&P500    5728.80 ( +23.35 )
NASDAQ  18239.92 ( +144.77 )
米10年債利回り  4.385 ( +0.101 )

NY(WTI)原油   69.49 ( +0.23 )
NY金      2749.2 ( -0.1 )
VIX指数    21.88 ( -1.28 )



【シカゴ日本株先物概況】
 
1日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比225円高の3万8575円で終えた。
NYダウ平均は、米企業の決算が好感される中、4日ぶりに反発した。同日の米株式相場が上昇し、日経平均先物にも買いが及んだ。
 

シカゴ日経225先物 (円建て)
38575 ( +455 )

シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38665 ( +545 )

( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

1日のFTSE100種総合株価指数は4日ぶりに反発し、前日比67.05ポイント(0.82%)高の8177.15で終えた。日用品のレキットベンキーザー・グループの上昇が、指数を押し上げた。1日の米国株高も投資家心理を支えた。

エネルギー株が買われたほか、資本財関連や金融に買いが優勢だった。

個人向け(リテール)銀行部門を英金融大手バークレイズに売却する手続きの完了とあわせて自社株買い計画を公表したスーパー大手のテスコが上昇した。他方、前日に大幅高となっていた包装資材大手DSスミスが下げるなど、一部には利益確定や持ち高調整の売りも出た。

FTSEの構成銘柄では、生活用品大手レキット・ベンキーザーが6.62%高、米国での乳児用粉ミルクを巡る裁判で、同社に対する原告側の請求を退ける陪審評決が下ったと報じられたのが支援材料となった。資産運用大手シュローダーが4.30%高、同業インターメディエイト・キャピタル・グループが3.30%高と大きく上昇。一方、住宅大手ビストリー・グループは1.65%安、賭け屋大手エンテインは1.42%安、包装資材大手DSスミスは1.19%安と下げた。




■ドイツ・フランクフルト株価指数
 

1日のドイツ株価指数(DAX)は4日ぶりに反発し、前日比177.43ポイント(0.93%)高の1万9254.97で終えた。1日発表の10月の米雇用統計を踏まえた米利下げ観測から同日の米株式相場が上昇し、投資家心理の支えとなった。

個別では、医療機器のザルトリウスが2.44%高、エネルギー大手シーメンス・エナジーが2.08%高、化学大手BASFが2.04%高と買われた半面、商用車大手ダイムラー・トラックは1.32%安、ハノーバー再保険は0.83%安、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は0.49%安で取引を終えた。





■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は4日ぶりに反発し、前日比0.79%高で終えた。最近の売りの流れを受け、この日は安値拾いなどの買いが優勢となった。


 
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