NYダウ299ドル高、米金融規制緩和を好感
![]() |
【市況】NYダウ299ドル高、米金融規制緩和を好感 |
前日の大幅下落を受け自律反発狙いの買いが入った。
また、米連邦準備制度理事会(FRB)などは25日、金融危機後に導入した金融機関に高リスクの自己勘定取引を禁じた「ボルカー・ルール」などの一部緩和を発表した。デリバティブ取引に伴う証拠金規制を緩和するのに加え、ファンドへの投資も拡大しやすくする内容。金融機関の手元資金増加や投資機会拡大につながるとの期待が広がり、金融株が大きく上昇、相場を押し上げた。
収益拡大期待が高まったゴールドマン・サックスは4%超、JPモルガン・チェースも3%超と大幅に上昇した。
ダウ平均は朝方に下げ幅を200ドル超に広げる場面があった。新型コロナウイルスの感染が再拡大し、経済の正常化が遅れるとの懸念から売りが先行した。米ジョンズ・ホプキンス大の集計によると、米国での新型コロナの1日あたりの新規感染者数が足元で過去最多に近づいている。早期の経済活動の再開を実施した南部テキサス州は25日、最近の感染者数や入院患者数の増加を受け、経済再開プロセスを休止すると発表した。
原油価格の持ち直しで、エネルギー関連株も買われた。ハリバートンが4.8%高、エクソンモービルも1.5%高となり、相場を支えた。
アナリストが目標株価を引き上げた化学のダウも上げた。一方、7月に予定していたカリフォルニア州のテーマパークの再開の延期を決めた映画・娯楽のウォルト・ディズニーは下落。航空機需要の停滞への懸念からボーイングは3日続落した。
セクター別では、銀行や保険、各種金融が大きく上昇した一方で、公益事業が下落した。
ナスダック総合株価指数は同107.84ポイント高の1万0017.00で終えた。スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトなど大型ハイテク株が買われた。画像処理半導体のエヌビディアも高い。
NYダウ工業株30種(ドル)
25,745.60+299.66
S&P500種
3,083.76+33.43
ナスダック
10,017.003+107.837
NY金(ドル/トロイオンス)
1,770.60−4.50
NY原油(ドル/バレル)
39.09+0.37
円・ドル
107.16 - 107.17+0.06

25日のシカゴ日経平均先物は反発した。
9月物は前日比225円高の2万2450円で引け、25日の大取終値を230円上回った。
米金融当局の銀行規制緩和を受け日経平均先物は米株とともに上げた。
円安も支援材料だった。米連邦準備理事会(FRB)は25日、金融機関の自己勘定取引への規制を緩め、一部ファンドなどに投資しやすくした。金融機関の手元資金増加や投資機会拡大につながるとの期待が広がり、金融株が大きく上昇、相場を押し上げた。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から売られる場面もあった。テキサス州は25日に経済再開の休止を発表し、景気先行きへの警戒感が広がった。
この日の9月物高値は2万2490円。安値は2万2010円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22450 ( +230 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22500 ( +280 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6147.14(+23.45)
25日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ23.45ポイント高い6147.14で引けた。
FT指数は安寄りし、6000の大台を試す展開で始まった。売りが一巡すると急反発して6100台を回復。その後は同水準で方向感のない時間帯が続いたが、引けにかけて再び買い優勢となり、この日の高値圏で引けた。
欧州中央銀行(ECB)が25日、ユーロ圏外の中央銀行に対し、債券を担保にユーロ資金を供給する新たな枠組みを発表。これを好感して欧州大陸の主要な株価指数が上昇し、買いが英国市場に波及した。新型コロナウイルスの感染「第2波」の懸念が根強く、上値は重かった。
個別銘柄では、英小売りJDスポーツ・ファッションが3.8%高。英資産運用大手スタンダード・ライフ・アバディーンと英プライベート・エクイティ会社3i(スリーアイ)グループは各3.7%高などが買われた。
一方、水道サービス会社ユナイテッド・ユーティリティーズ・グループは4.5%安、英不動産サイト大手ライトムーブは4.2%安、英給食サービス大手コンパス・グループは3.5%安、賭け屋大手GVCホールディングスは3.0%安とふるわなかった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12177.87(+83.93)
25日のドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて83.93ポイント高の1万2177.87だった。欧州中央銀行(ECB)が25日、市場の混乱に備え、ユーロ圏外の中央銀行に対して債券を担保にユーロ資金を供給する新たな枠組みを発表。ユーロ調達に関する安全網の強化策を好感し投資家心理が上向いた。
7月のGfk消費者信頼感指数がマイナス9.6と市場予想(マイナス12.0)より良好であったことも好感されている。
個別では、オンライン決済大手の独ワイヤーカードが71%安で終えた。同社が25日、破産手続きの開始を裁判所に申請すると発表し、投資家が資金を引き揚げる動きが広がった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4918.58(+47.22)