売り先行、高値警戒感で利益確定の動き
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【市況】東京株式(寄り付き)=売り先行、高値警戒感で利益確定の動き
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17日の日経平均株価は反落して始まった。始値は前日比100円93銭安の3万0366円82銭。
30年半ぶりの高値を連日で更新していることから高値警戒感が意識され、売りが先行している。米長期金利が1年ぶりの高水準に上昇したことも重荷となっている。
東京株式市場では今週に入ってから日経平均が2営業日で900円以上の上昇をみせ、3万円大台ラインを一気に回復したが、上昇ピッチが速すぎることへの警戒感も浮上しており、きょうは利益確定の動きにやや押される展開で始まった。ただ、足もと外国為替市場で円安が進んでいることは主力株中心に追い風材料となり、押し目買い意欲も旺盛で底堅さを発揮しそうだ。
米長期金利は約1年ぶりに1.3%の水準まで上昇しており、金利上昇のペースが急なことも重荷となりやすい。金利高は景気回復への期待が背景にあるものの、コロナ禍での株高をけん引してきたグロース(成長)株への投資妙味を低下させる方向にも働く。東京市場でも半導体関連株などが大きく下げている。
取引開始前に発表された2020年12月の機械受注統計で、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比5.2%増と、6%程度の減少としていた市場予想から一転、増加だった。ただ、中国需要を背景に設備投資が堅調との見方は以前から織り込み済みとあって、影響は限定的だった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)もともに反落している。
個別では、国内生産ラインの稼働停止を発表したトヨタが軟調。ソフトバンクグループ(SBG)が売られている。ファストリや東エレク、エムスリー、富士フイルム、デンソーも安い。中外薬や第一三共も下げている。半面、資生堂が高い。クボタが買われている。