軟調展開か
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軟調展開か |
しかし、強い米8月CPIがインフレ高進への警戒を高め、13日のダウ平均が4桁の下落。これを受けた14日の日経平均も800円近い下落となり、2万8000円を割り込んだ。翌週のFOMCで1%利上げの可能性も意識されたことから、以降は不安定な動きが続いた。為替市場では日銀が「レートチェック」を実施したことが伝わったことで、為替介入への警戒も強まった。米国株は急落後の戻りが鈍く、日本株も週後半にかけて一段安となった。
日経平均は週間では約647円の下落となり、週足では陰線を形成した。
来週(20−22日)の東京株式市場は、20−21日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)結果が相場を左右するだろう。利上げ幅が0.75ポイントか1.00ポイントになるかが焦点。想定内の0.75で済めばアップサイド、織り込み未了の1.00ポイントまで拡大すればダウンサイドと考えらえる。もちろん、会見内容や声明の文言の中により大きな材料が潜んでいる可能性もあるほか、事前に1.00ポイントの利上げを株価が完全に反映する展開も視野に入るだろう。
日経平均は前回の下げのタームと同様に、75日移動平均線を割り込まずに16日の取引を終えた。世界のマーケットを覆う不穏な空気の中では心理的なサポートラインに過ぎないものの、ここで踏みとどまれば地盤はより固まりそうだ。21−22日には日銀金融政策決定会合を控えるが、日銀の政策に変化の兆しが見られなければ、グローバル相対で資金を呼び込みやすい流れも続きそうだ。
来週の東京株式市場は19日の「敬老の日」と23日の「秋分の日」の祝日に挟まれ、3日間の取引となる。国内では20日に8月消費者物価、21日に8月訪日外客数が発表される。米国では20日に8月住宅着工件数、21日に8月中古住宅販売件数、22日に4−6月期経常収支が明らかにされる。
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
28524.39 ボリンジャー:+1σ(13週)
28254.83 25日移動平均線
28245.74 均衡表基準線(日足)
28166.92 ボリンジャー:+1σ(26週)
28105.61 6日移動平均線
28007.24 均衡表転換線(週足)
27964.23 均衡表転換線(日足)
27741.84 ボリンジャー:-1σ(25日)
27738.76 均衡表雲上限(週足)
27668.94 均衡表雲上限(日足)
27629.03 13週移動平均線
27567.65 ★日経平均株価16日終値
27517.15 75日移動平均線
27412.12 200日移動平均線
27371.50 均衡表基準線(週足)
27366.39 26週移動平均線
27228.85 ボリンジャー:-2σ(25日)
27033.61 均衡表雲下限(日足)
27029.23 均衡表雲下限(週足)
26733.66 ボリンジャー:-1σ(13週)
26715.87 ボリンジャー:-3σ(25日)
26565.85 ボリンジャー:-1σ(26週)
25838.29 ボリンジャー:-2σ(13週)
日足ローソク足はマド空けを伴って陰線で終了。株価上方では25日移動平均線が再び下向きに転じ、パラボリックの売りサイン点灯とともに下落圧力の強まりを窺わせた。週足ローソク足は大陰線を示現し、終値は52週線やその下を走る13週線を下回った。一目均衡表では終値が雲上限を下回ったほか、遅行線は弱気シグナルを増大した。
来週は遅行線の応当日株価が22日に29222.77円まで切り上がるため強気シグナル再開のハードルは一段と高くなるため、地合い悪化が進行するリスクへの警戒が必要となろう。