兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
NYダウ122ドル高、2万4000ドル台回復
【市況】NYダウ122ドル高、2万4000ドル台回復
NYダウ122ドル高、小売企業の年末商戦やパウエル議長の発言が重しに
 
10日のNYダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比122ドル80セント高の2万4001ドル92セントで終えた。2万4000ドル台回復は2018年12月14日以来ほぼ1カ月ぶり。
 
前日までの続伸を受けた利益確定の動きが広がり、売りが先行した。米中貿易協議の進展期待が後退したことも売りを誘った。米中両政府は前日、3日間の次官級貿易協議を終えたものの、協議後の中国側の声明が知財保護などの具体的な内容に踏み込んでいなかったため、両者の貿易摩擦回避への過度な期待がしぼむ結果となった。
 
その後、FRBのパウエル議長は10日、金融市場の変動が大きさに言及し「必要があれば素早く、柔軟に政策を変更する」と強調した。9日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(12月開催分)も利上げ観測の後退を誘う内容だったこともあり、株の買い安心感を高めた。
モルガン・スタンレーが投資判断を「買い」に引き上げたボーイングが買われた。1銘柄でダウ平均を59ドルあまり押し上げた。
 
半面、米政府機関の一部閉鎖が長引いているのは相場の重荷だった。トランプ米大統領は10日、1月下旬にスイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)を欠席するとツイッターに投稿した。長期閉鎖が米経済に及ぼす影響を懸念する声があった。
 
小売り関連株への売りが目立った。百貨店大手のメーシーズが10日朝、年末商戦の不振で19年1月期通期の売上高と1株利益の見通しを下方修正した。同社株は一時20%安となり、他の百貨店やアパレル株の売りに波及した。
 
セクター別では、資本財や不動産が上昇する一方で耐久消費財・アパレルや小売が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は5日続伸し、前日比28.991ポイント高の6986.068で終えた。半導体やバイオ製薬株が買われた。
 
個別では、百貨店のメーシーズ(M)は、通期の利益見通しを引き下げ急落した。書店のバーンズ・アンド・ノーブル(BKS)も利益見通しの下方修正を示唆し大幅下落した。百貨店のコールズ(KSS)は、年末商戦の売上高が低調となり下落した。
 
一方で、短文投稿サイトのツイッター(TWTR)や航空機メーカーのボーイング(BA)は、一部アナリストによる投資判断引き上げを受け、上昇した。家庭用品小売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は決算が予想を上回り大きく上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,001.92+122.80
S&P500種
2,596.64+11.68
ナスダック
6,986.068+28.991
NY金(ドル/トロイオンス)
1,292.00+6.10
NY原油(ドル/バレル)
52.31−0.05
円・ドル
108.42 - 108.43+0.50


 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反発した。
3月物は前日比90円高の2万0340円で引け、10日の大取終値を230円上回った。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が10日の講演で、金融政策について景気を配慮し柔軟に対応する意向を繰り返したため、買い安心感が広がった。
朝方の市場では米株とともに売り先行で始まったが、その後上昇に転じた。
この日の3月物高値は2万0365円、安値は2万0015円。


シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
20340 ( +230 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
20375 ( +265 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6942.87(+36.24)
FTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前日9日の終値に比べ36.24ポイント高の6942.87で引けた。
この日のFT指数は、3日間の日程を終えた米中貿易協議をめぐる評価が割れる中を安寄り後。ただ、その後はジリ高に転じ、終盤には切り返した。一時12月上旬以来の水準となる6948.18まで上昇したが、引け際にやや値を削った。銀行株や石油株などの大型株が上げ幅を広げ、指数を押し上げた。構成銘柄の約6割が上昇した。
 
時価総額の大きい銀行株、石油株、たばこ株はそろって全面高となった。銀行株には、英国の長期金利上昇を背景に利ざや拡大を意識した買いが入った。
 
個別銘柄では、産金大手フレスニーヨが3.1%高。英エネルギー大手SSEは2.5%高、スーパーマーケットのテスコは2.2%高、クリスマス商戦期の売上高が市場予想を上回ったことを手がかりに上げた。セインズベリーなどにも買いが波及した。IT関連株も上げた。
 
半面、利益確定などの売りで鉱業株が下落した。フレスニージョを除く全銘柄が下げた。高級ファッションのバーバリー・グループは2.7%安と安かった。アナリストが投資判断と目標株価を同時に引き下げたことが売り材料視された。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10921.59(+28.27)
ドイツ株式指数(DAX)は3日続伸した。終値は前日9日と比べて28.27ポイント高の10921.59だった。売りが優勢で推移した後、引けにかけて上昇に転じた。
 
個別銘柄では、医療機器のフレゼニウスと工業用ガスのリンデが高くなり、指数をけん引した。電力株も買われた。
一方で航空のルフトハンザが安かった。利益確定の売りで自動車株の一角が下落した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4805.66(-7.92)
a