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NYダウ64ドル高、追加経済対策やワクチン普及への期待
【市況】NYダウ64ドル高、追加経済対策やワクチン普及への期待

16日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前週末比64ドル35セント高の3万1522ドル75セントと連日で過去最高値を更新した。
追加経済対策の早期成立や新型コロナウイルスのワクチン普及への期待から買いが優勢となった。ただ、長期金利の上昇を受けて高PER(株価収益率)銘柄である主力ハイテク株の一角は売られ、相場の上値は重かった。
 
米メディアによると、米議会下院の与党民主党は、新型コロナウイルス感染拡大に対応する大型経済対策に関する法案を週内にまとめる方針。バイデン米政権は、上院でのトランプ前大統領に対する弾劾裁判が終了したのを受け、経済対策の成立を急ぎたい考えだ。市場では、景気下支えへの期待が広がり、株式の買いが先行した。
米国内で新型コロナ感染拡大に落ち着きがみられることも、投資家心理の改善につながった。
 
バイオ製薬のノババックスが開発中のコロナワクチンの臨床試験を近く終える見通しと伝わったうえ、米政権が16日に各州に供給するワクチンを増やす方針を示したのも普及加速の期待を誘った。
 
米債券市場で長期金利の指標となる10年物国債利回りが一時1.30%と昨年2月以来の水準に上昇し、利ざや拡大の見方から金融株が買われた。JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスはともに2%上げた。ニューヨーク原油先物相場は一時1バレル60ドル台と昨年1月以来の高値を付け、シェブロンなど石油株への買いを誘った。
 
25日発表の四半期決算への期待から顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムが3%超上昇。航空機のボーイングや建機のキャタピラーなど、金融株以外の景気敏感株も買われた。クルーズ船のカーニバルやデルタ航空など旅行関連株が総じて高い。
 
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが16日に初めて5万ドル台に上昇した。決済サービスのペイパル・ホールディングスなど、ビットコイン関連事業を拡大する銘柄も上げた。
 
一方、長期金利の上昇を受け、割高感からハイテク株の一角が利益確定売りに押された。スマートフォンのアップルは1.6%下落。ソフトウエアのマイクロソフトも安い。長期金利上昇が逆風になりやすい不動産投資信託(REIT)や住宅建設株、電力など公益事業株も総じて売られた。
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前週末比47.975ポイント(0.3%)安の1万4047.499で終えた。電気自動車のテスラは2%超下げた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
31,522.75+64.35
S&P500種
3,932.59−2.24
ナスダック
14,047.499−47.975
NY金(ドル/トロイオンス)
1,823.20−3.60
NY原油(ドル/バレル)
60.17+0.70
円・ドル
106.01 - 106.02+0.53
 
 


 

【シカゴ日本株先物概況】


16日のシカゴ日経平均先物は大幅に続伸した。3月物は前週末比800円高の3万0415円で引け、16日の大取終値を185円下回った。
ワクチンの普及や追加経済対策の導入で米景気の回復が進むとの期待が買いを支えた。16日のNYダウ工業株30種平均が過去最高値を更新した。
一方で米金利上昇が上値を抑えた面もある。15日の東京株式市場で日経平均株価が約30年半ぶりに3万円の大台に乗せたことも買い意欲を強めた。
 
この日の3月物高値は3万0715円、安値は2万9635円。



シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
30415 ( -185 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
30415 ( -185 )
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6748.86(−7.25)
16日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに小反落した。前日の終値に比べ7.25ポイント(0.1%)安の6748.86で引けた。構成銘柄の6割が下落した。
手掛かり材料が乏しい中、株価指数は前日終値を挟んだ水準で推移した。通貨ポンドが対ドルで節目の1.4ドルに迫るまで上昇したが、株式相場の反応は限定的だった。
大型株を中心に売り買いが交錯し、引けにかけて利益確定の売りが出やすかった。
 
時価総額の大きい医薬品とたばこ株への売りが目立った。午前は買いが優勢だった石油株は利益確定の売りで下落して引けた。電力のSSEなど公益株も下げた。
銅の相場高を追い風に主力の鉱業株が買われ株式相場を下支えした。
個別銘柄では、配当の再開を発表したスイス系資源大手グレンコアが高かった。銀行のHSBCホールディングスを筆頭に銀行株も上げた。欧米の長期金利が上昇し、利ざや改善を見込んだ買いが入った。保険株にも買いが広がった。航空機エンジンのロールス・ロイスは大幅高となった。
 
半面、金融大手HSBCホールディングスが4.2%高で堅調。バークレイズ(1.0%高)など他の銀行株も連れ高となった。資源大手グレンコア(2.0%高)、産銅大手アントファガスタ(2.8%高)など資源株の一角も締まった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 14064.60(−44.88)
16日のドイツ株式指数(DAX)は4営業日ぶりに反落した。終値は前日と比べて44.88ポイント(0.3%)安の1万4064.60だった。
前日に最高値を付けたことから売りが優勢だった。
個別では、エーオンなど電力株や不動産サービスのドイチェ・ボーエンが利益確定の売りで安かった。アディダスも下げた。同社は16日、業績不振が続いていた傘下の米リーボックを売却すると発表した。欧米の長期金利上昇を背景にドイツ銀行が高かった。半導体のインフィニオンテクノロジーズや自動車株も上昇した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5786.53(+0.28)
フランスの株価指数CAC40は前日終値とほぼ同水準だった。
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