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反発、日銀会合の結果発表控え様子見
東京株式(前引け)=反発、日銀会合の結果発表控え様子見
26日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比151円87銭(0.40%)高の3万7780円35銭だった。
前日に831円安と、大幅に下げた反動で自律反発を狙った短期筋の買いが相場を押し上げた。
また、前日の米株式市場でNYダウは続落したが、エヌビディアなどが買われフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇。取引終了後に決算を発表したアルファベットやマイクロソフトも時間外取引で急伸した。この米ハイテク株高の流れのなか、東京株式市場で日経平均株価は上昇してスタートした。今日は日銀金融政策決定会合の結果発表も控え神経質な値動きとなり、日経平均株価は一時マイナス圏に転じる場面もあったが、売り一巡後は再び上昇に転じた。半導体関連株などが高い。
 
日銀の金融政策決定会合を巡って時事通信が25日夜に「国債買い入れ縮小の方法を検討することが明らかになった」と報じた。買い入れ減額への思惑が広がるなかで朝方の国内債券市場では長期金利が0.930%と、2023年11月以来の高水準を付ける場面があった。金利上昇への警戒感から日経平均は80円近く下げる場面もあった。その後は長期金利の上昇が一服すると、目先の上昇を狙った株買いが増えて日経平均も11時過ぎには一時200円超上昇した。
 
足元で円安・ドル高が加速するなか、日銀会合でなんらかの政策修正があるとの観測が株式市場で広がっている。海外勢を中心とした短期筋を除けば様子見の投資家も多かったとみられる。
 
前日の米半導体関連株が上昇した流れで東エレクや、きょう大引け後に決算発表を控えるアドテストが上昇した。だが、米インテルは決算内容が市場予想に届かなかったことで、時間外取引で急落しているとあって、半導体関連を積極的に買う展開にはならなかった。金利上昇の恩恵を受けやすいとされる保険や銀行株の上昇が目立った。
 
共同通信などは「自民党は、所得に応じて徴収される医療や介護の保険料の算定に株式配当などの金融所得を反映する仕組みの徹底に向けた議論を始めた」と伝えた。個人投資家による現物株式の買越額は4月第3週に9085億円と週間ベースで過去最高を更新。新NISA(少額投資非課税制度)経由のマネー流入も指摘される。具体的な議論はこれからだが、金融所得によって保険料が増えることになれば個人投資家の心理を萎縮させかねないとして懸念する声も市場では出ていた。
 
 

為替は1ドル155円60銭台で推移している。前引け時点では、日銀金融政策決定会合の結果はまだ伝わっておらず、為替市場も、株式市場同様、様子見姿勢を強めている。一方、債券市場は、今会合にて国債買い入れ縮小の方法を検討と報じられたことから、債券価格が下落し、10年債利回りは一時0.935%台まで上昇するなど動意付いている。日銀会合の結果発表に対する市場の関心は高いが、15時30分の植田和男日銀総裁の記者会見を見極めたいとするムードも強い。仮にノーサプライズだった場合、後場の東京株式市場も様子見ムードが強まる可能性はあるだろう。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは9.54ポイント(0.36%)高の2673.07だった。JPXプライム150指数も反発した。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆77億円、売買高は7億4752万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は704、値下がりは879、横ばいは66だった。
 
個別では、前期業績が市場コンセンサスをやや上回ったキーエンスが大幅高となったほか、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストが高く、サイバーは一部証券会社のレポートなどが材料視されて反発。また、1株を10株に分割と発表したソフトバンクも上昇。ソフトバンクグループ(SBG)、第一三共、ダイキンが上昇した。S UMCO、ソシオネクスト、キヤノン、ニデックが買われた。決算内容を材料に野村不HDが買い優勢となった。
 
一方、決算に関連して信越化学工業、富士通、東京電力ホールディングスが売り優勢となった。中外薬、テルモ、コマツ、日立建機、資生堂、ニコン、エムスリーが売られた。東光高岳は決算がネガティブ視されて一時ストップ安となった。

 
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