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ダウ372ドル高と反発 米の対中制裁関税先送り
【市況】ダウ372ドル高と反発 米の対中制裁関税先送り

13日のNYダウ工業株30種平均は前日比372ドル54セント(1.4%)高の2万6279ドル91セントで3営業日ぶりに急反発で終えた。
 
米通商代表部(USTR)は13日午前、9月1日に発動予定の中国からの輸入品ほぼすべてに追加関税を拡大する制裁措置「第4弾」について、スマートフォンやノートパソコンなど一部製品への適用を12月15日まで延期すると発表。米中貿易摩擦の激化への懸念が和らぎ、小安く始まったダウは制裁関税の延期が伝わると急反発し、一時520ドル近く上昇した。
 
スマホ「iPhone」を中国で生産するアップルが4%強上げ、相場上昇をけん引した。適用延期対象はスマホのほか、ノートパソコン(PC)やビデオゲーム機、おもちゃ類、衣類、靴なども含まれることから、家電量販最大手ベストバイや玩具大手マテル、スポーツ用品大手ナイキなどにも買いが広がった。また、前日までの株価下落で割安感の出たハイテク株などにも広く買いが入った。
 
中国売上高が大きい建機のキャタピラーや工業製品・事務用品のスリーエムも高い。中国に収益を依存するインテルやクアルコム、マイクロン・テクノロジーなど半導体株の上昇も目立った。
 
一方、中国国営新華社通信によると、中国の劉鶴副首相は13日の電話協議でライトハイザーUSTR代表らに対し、制裁関税の拡大を厳重に抗議。月内に再度電話協議を行うことで一致した。
 
セクター別では全面高となり、特にテクノロジー・ハード・機器や半導体・半導体製造装置の上昇が目立った。
 
ナスダック総合株価指数前日比152.948ポイント(1.9%)高の8016.359で終了した。フェイスブックやアマゾン・ドット・コム、アルファベットなど主力ハイテク株が軒並み上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,279.91+372.54
S&P500種
2,926.32+42.57
ナスダック
8,016.359+152.948
NY金(ドル/トロイオンス)
1,514.10−3.10   
NY原油(ドル/バレル)
56.65−0.45
円・ドル
106.65 - 106.66+1.46

 

【シカゴ日本株先物概況】


シカゴ日経平均先物は3営業日ぶりに反発した。
9月物は前日比455円高の2万0720円で引け、13日の大取終値を370円上回った。米中関係の悪化懸念が薄れ、投資家心理が上向いた。
米通商代表部(USTR)は13日、9月1日に予定している制裁関税発動を、一部製品については12月15日に延期すると発表した。米中閣僚が電話協議し交渉継続で合意したと市場に伝わったことも安心感を誘った。
この日の9月物高値は2万0750円、安値は2万210円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
20720 ( +370 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
20725 ( +375 )
( )は大阪取引所終値比
 


【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7250.90(+24.18)
FTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反発した。前日の終値に比べ24.18ポイント高の7250.90で引けた。
 
米通商代表部が発表した対中制裁関税第4弾から、一部製品が除外されたため、投資家のリスク回避姿勢が急速に和らいだ。米国株の急上昇なども眺めて、株価は朝安後切り返した。ただ、香港国際空港の混乱などの新たな懸念材料もあり、上値を追う動きにはつながらなかった。指数構成銘柄全体の約5割が上昇した。特に通商政策に敏感な資源株や金融株に買いが広がった。
 
個別銘柄では、鉱業大手アングロ・アメリカン2.6%高、産銅大手アントファガスタ2.4%高、資源大手グレンコア2.3%高など資源株の一角が上昇率上位を占めた。売りに押されていた保険株と銀行株も軒並み買い戻され、上昇して引けた。
 
半面、午後に入り、マークス・アンド・スペンサー(M&S)やスーパーマーケット銘柄など小売株への売りが目立った。自動車売買ウェブサイトのオート・トレーダー・グループは、2.6%安と安かった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11750.13(+70.45)
ドイツ株式指数(DAX)は3営業日ぶりに反発した。終値は前日と比べて70.45ポイント(0.6%)高の11750.13だった。
売りが先行して始まった後、米中の貿易摩擦に対する懸念が和らぎ、上昇に転じた。
医薬・農薬大手のバイエルの上げが目立ったほか、自動車株も軒並み上昇した。一方で複数のアナリストが目標株価を引き下げた消費財のヘンケルが大幅安で引けた。電力株も小安かった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5363.07(+52.76)
欧州の主要株式相場も上昇に転じた。フランスの株価指数CAC40とイタリアのFTSE・MIBは1%前後、それぞれ上昇した。
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