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手控え展開

手控え展開
30日の日経平均株価は5日続落。終値は前日比57円安の2万2339円で、今月10日以来の安値となった。
前日の米株高で朝方は100円ほど値上がりしたが、本日の東京都の新型コロナ新規感染者が過去最多を更新する見通しと伝わった後場からはマイナス圏へ転落。そのまま大引けまで軟調に推移してしまった。4−6月決算発表のピークを前に積極的に買う雰囲気も失せている。
 
マザーズ市場は6月下旬からのIPOラッシュに合わせて目先天井をつけた感がある。個別ではベンチャーキャピタルの売りに加え、海外短期筋の貸株調達による売り仕掛けも機を捉えた」(同)という。2部指数も同様に25日線との下方カイ離を広げており、中小型株は資金の回転が効きにくい地合いになっていることを物語っている。
 
来週から名実ともに8月相場入りするが、夏枯れ相場という代名詞があるように機関投資家の動きが鈍い月だ。とりわけ、過去10年間を振り返って海外マネーは日本株の持ち高を引き下げる傾向がかなり強いということが分かっている。
8月中旬に向け加速する企業の決算発表も、事前に悪い内容は織り込んでいるとはいえ、日経平均2万2000円台半ばは悪材料出尽くしで一段と水準を切り上げるには発射台が高すぎる。
ただし、深押しリスクも限定的とみられる。過剰流動性に支えられた環境にあってなおかつ日銀のETF買いを考慮すれば、日経平均はとりあえず200日移動平均線の2万2000円近辺、25日線(2万2519円、30日時点、以下同じ)や5日線(2万2572円)を上回って週を終えることができるかが注目されるだろう。
 
下の場合には、今週から来週にかけて、13週線(2万1925円)や52週線(2万1827円)が控える2万2000円近辺を試しに行く展開となるだろう。仮に崩れ足となっても75日移動平均線の2万1500円近辺が下値メドとなるのではないか。
 
31日の日経平均株価は、足元で弱い動きが続くなか、月末と週末が重なることもあり、手控え展開が続きそうだ。
30日には、東京都の新型コロナウイルス感染症の新規感染数が367名と23日の366名を上回り最も多くなるなど、感染拡大が警戒される。
 今晩出てくるアップルやアマゾンなどの決算が全体のセンチメントを大きく左右することになりそうだ。


 
■上値・下値テクニカル・ポイント(30日現在)
 
23014.25  ボリンジャー:+2σ(25日)
22991.79  ボリンジャー:+1σ(26週)
22901.10  ボリンジャー:+1σ(13週)
22795.40  均衡表雲上限(週足)
22767.09  ボリンジャー:+1σ(25日)
22630.31  均衡表転換線(日足)
22624.23  6日移動平均線
22519.93  25日移動平均線
22467.58  均衡表基準線(日足)
22357.84  均衡表転換線(週足)
 
22339.23  ★日経平均株価30日終値
 
22272.77  ボリンジャー:-1σ(25日)
22113.36  均衡表雲下限(週足)
22025.62  ボリンジャー:-2σ(25日)
21997.52  均衡表雲上限(日足)
21954.42  200日移動平均線
21925.17  13週移動平均線
21778.46  ボリンジャー:-3σ(25日)
21530.95   新値三本足陰転値
21449.22  75日移動平均線
 
ローソク足は下ヒゲの短い陰線を引き、ザラ場安値と終値がともに昨日の水準を下回った。終値は2日連続で下向きの25日線を下回り、調整長期化リスクが意識される。
一目均衡表でも転換線が下降を続け、遅行線は弱気シグナルを増大している。TOPIXでは5日線と25日線が短期デッドクロスを示現したこともあり、東証1部全体では地合いは弱気側への傾いているようだ。
 
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