NYダウ122ドル高、追加利下げ観測
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【市況】NYダウ122ドル高、追加利下げ観測 |
3日のNYダウ工業株30種平均は前日比122ドル42セント高の2万6201ドル04セントと3日ぶりに反発で終えた。
米サプライ管理協会(ISM)が1日発表した製造業景況指数が10年3カ月ぶりの低水準となったことを嫌気し、ダウは直近の2日間で838ドル余り下落。この日発表された非製造業景況指数も前月から低下し、3年1カ月ぶりの低水準となった。市場では景気の先行きを懸念した売りが膨らみ、ダウは午前中に一時335ドル安まで下落した。
しかし、米シカゴ連銀のエバンズ総裁は3日、「適切な政策なら調整には極めてオープンだ」と述べ、必要であれば連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げを支持する姿勢を表明。低調な米経済指標を受けて、FRBが今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げに踏み切るとの期待が広がる中、ダウはプラス圏に浮上。直近の急落による値頃感もあり、終盤に一段高となった。
株式相場の予想変動率を示す変動性指数(VIX)が前日比で7%低下し、不安心理が高まった状態とされる20を下回ったのも株式の安心買いにつながった。
前日に売りが目立ったアップルやインテル、マイクロソフトなどに加え、エクソンモービルなど石油株、航空機のボーイングも買われた。業種別S&P500種株価指数の全11種が上昇した。
市場では「きょうのマーケットの動きからすれば、あすの米雇用統計の内容が多少悪くても、利下げ期待で株価は上がるのではないか」との指摘があった。
セクター別では全面高となり、特に半導体・半導体製造装置やエネルギーの上昇が目立った。
ナスダック総合株価指数は前日比87.019ポイント高の7872.265で終えた。
NYダウ工業株30種(ドル)
26,201.04+122.42
S&P500種
2,910.63+23.02
ナスダック
7,872.265+87.019
NY金(ドル/トロイオンス)
1,513.80+5.90
NY原油(ドル/バレル)
52.31−0.33
円・ドル
106.87 - 106.88−0.35

シカゴ日経平均先物は売り先行の後、小幅反発した。12月物は前日比15円高の2万1360円で引け、3日の大取終値を90円上回った。
米景気指標の悪化が続き景気減速を警戒する売りが先行した。3日発表の米サプライマネジメント協会(ISM)の9月の非製造業景況感指数が16年8月以来の低水準になり、2日発表の米製造業景況感指数に続き景況感の悪化を示した。
売り一巡後は10月の追加利下げの可能性が高まったとの思惑から買いが入った。
市場関係者は4日発表の9月の米雇用統計に注目している。
この日の12月物高値は2万1460円、高値は2万1045円。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
21360 ( +90 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
21380 ( +110 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7077.64(-44.90)
FTSE100種総合株価指数は、世界経済の先行き懸念を背景に4日続落した。前日の終値に比べ44.90ポイント安の7077.64と、8月中旬以来、約1カ月半ぶりの安値水準で引けた。構成銘柄の約8割が下落した。
米国の景気減速を警戒した売りが続いた。午後は米株式相場の動きに連動して上下した。
3日午後に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した9月の非製造業景況感指数が市場予想を下回ったことで米株式相場が大幅下落すると英市場も売りが加速し、一時100ポイント超下落する局面があった。その後米利下げ観測から米株が下げ幅を縮小し、英株も下げ幅を縮めた。
個別銘柄では、配当落ちとなった包装のDSスミスは5%超安、小売りのキングフィッシャー、住宅建設のテイラー・ウィンピー、ブリティッシュ・アメリカン・タバコはいずれも3%超下落し、下落率の上位を占めた。銀行株をはじめ金融株も安くなった。
一方でロンドン証券取引所(LSE)グループは2.3%高や建築素材のファーガソンは2.0%高が上昇した。酒類のディアジオも上げた。同社は欧州連合(EU)の輸入品に対する米国の報復関税の影響を受けないことが買い安心感につながった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
休場
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5438.77(+16.00)