兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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「気の利いた化け物は引っ込む時分」
「気の利いた化け物は引っ込む時分」
「気の利いた化け物は引っ込む時分」

あっという間に睦月も初旬を終える。
あの「はやぶさ2」も3億キロ離れたリュウオウに到着。
来月には着陸するという。
打ち上げが2014年12月3日だったから約4年。
当時日経平均は17000円レベルだった。
日経平均の24000円台なんて荒唐無稽とも言われていた。
しかし、実現した。
相場にはコレくらいの時間軸が欲しいものである。
「光陰矢の如し」
「歳月人を待たず」
相場に必要なのは微分ではなく積分だと言っていた。
もっとわかりやすく言えば相場に必要なのは顕微鏡ではなく望遠鏡だということ。
刹那的な短時間での相場観測が横行するから、相場観が間違うのだろう。
昨年クリスマス、そして今年の大発会。
誰もが絶望した。
しかし不死鳥のように相場は息を吹き返した。
目先にとらわれずに相場を見れば「日経平均のPBR1倍割れと東証1部時価総額700兆円」のレンジの戦い。
そう考えるとスッキリする。
「気の利いた化け物は引っ込む時分」という諺が妙に心に染みてくる。
「月日変われば気も変わる」だ。
「今日のあとに今日なし」の域の真逆だろう。

企業を回っていると思いがけずにヒントを貰うことがある。
月曜の9時に品川の本社でのアポだったSOU(9270)。
ブランド品などの買い取り転売がメイン。
その発想は「モノは消耗品から資産へ」。
コストを資産に変えると言う発想が消費者の共感を呼んでいる。
時計や宝飾品やブランド品だけでなくいずれは不動産も自動車もビンテージものを視野に入れている。
マーケットを作るということは一番儲かる仕事だ。
プライスメーカーも同様だ。
仮需を実需に変えたという点も評価できる。
なにより勉強になったのは「Used in JAPAN」という言葉。
日本で使用されたリユース品は海外での人気が抜群だという。
これは「ものを大切にする国民性」に由来するのだろう。
例えば、建機などでも日本で使われた建機は価格が高いのと一緒だ。
中古自動車でも日本語で書かれた文字を海外ではそのままで使うケースもあると聞く。
これこそ日本の今後の成長の原点になるかも知れない。

昨日、TVとラジオの合間に田町に取材に行ったのはHEROZ(4382)。
「元祖AI、本舗AI」というAI特化型の企業だ。
登場したのは「志」。
「AI革命を起こし、未来を作っていく」だった。
現時点でAIは人に追いつこうとしている。
しかし、AIはいずれ人を超え、当たり前のものになる。
その時、人は思考をAIに委ね肉体をロボットに代替する。
異物のように考えられているAIが当たり前のものになる時代は間違いなくやってくるだろう。
時間を逆戻りさせて考えてみると・・・。
産業革命が起こしたのは人間の時間を取り戻したこと。
家電革命が起こしたのは、家事労働から人間を解放したこと。
だからAI革命が起こすものはおそらく人間の労働からの解放だ。
AIは敵ではなく共存するもの。
そしてひょっとするとユーフォリアを導出してくれる可能性がある。
将棋などのゲームだけがAIではない。
産業革命の中がAIということ。
そうすると「100億の頭脳がつながる」という考え方もストンと落ちてくる。

(櫻井)
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