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「握り」
「握り」

 
早朝のマーケット番組を見ていたら「寄り付きは急落」という市場関係者のコメント。
既存の延長線上で考えれば当然「プラスからのスタート」なんて発想はできなかっただろう。
しかし現実はプラススタートでの堅調展開。
何かネガティブイベントがあると「急落」という発想をする習慣は余計な習慣なのかも知れない。
マーケットは生き物。
しばしば「出尽くし」ということが言われる。
あるいは安川電機みたいに決算発表直後は決算が良くても売られてその後高値を取りに行く銘柄もある。
必要とされるのは昔ながらの「株心」という代物だろう。
言い換えれば市場は「天邪鬼(あまのじゃく)」。
大半の市場関係者が思う方向には行かないことが多い。
地方遠征が多いので飛行機に良く乗る。
大体はイヤホンをして落語を聞いている。
話が佳境になってきたときにしばしば途切れる。
「本日は当機をご利用いただきありがとうございます。
機長の〇〇です。
・・・・
安全のためシートベルトはシッカリお締めください」。
機長の名前も別に要らないし、シートベルトも締めている。
落語の流れの邪魔をしないでといつも思う。
これと同じことが相場でもしばしば起こる。
気持ちよく相場に接していると登場して邪魔するアナウンス。
機内放送が終われば相場はまた続く。
そう思えばネガティブイベントも所詮機長のアナウンスと思うことも出来よう。
 
しかも最近東京市場に求められているのは「自分で考えること」。
もはやいつの間にか「NYの写真相場」なんてイージーな相場観では戦えなくなってきている。
自分の脳で自分の考えで、東京市場の相場観が固まり、それが地球を時計回りしているのである。
この時間差の変化に気づかないと、いつまでたっても「様子見」とか「見極めたい」なんて玉虫色の世界。
フォークボールを投げると決めてカーブの握りをする投手はいない。
市場では頻繁にそれが起こるからややこしい。
全部直球勝負でいいのではなかろうか。
ボールになっても構わないとも思えるが、ストライクでなくボールを投げて非難されるのを嫌がる市場関係者も多い。
無誤謬の市場関係者なんていないと思うのだが・・・。

(櫻井)。


 
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