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【市況】反発397ドル高、エネルギー株に買い |
22日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比397ドル82セント(1.2%)高の3万4098ドル10セントと8月中旬以来ほぼ3カ月ぶりの高値で終えた。
この日は米主要経済指標の発表もなく、手掛かり難の状況。石油輸出国機構(OPEC)加盟国が現行の減産計画を維持するとの報道を好感し、原油相場が上伸したのを眺め、シェブロンなど石油大手の株が活発に買われた。
また、米長期金利の低下を眺めて割高感が意識されやすいハイテク株にも買いが入り、ダウは朝方から堅調に推移し、8月半ば以来約3カ月ぶりに3万4000ドルの大台を回復して取引を終えた。
小売企業の市場予想を上回る決算の発表が相次ぎ、消費関連銘柄株が買われたのも相場を押し上げた。
米連邦準備理事会(FRB)がタカ派姿勢を和らげるとの観測から、米長期金利が3.75%前後と前日終値(3.82%)から低下した。長期金利が下がると買われやすいハイテクなど高PER(株価収益率)株が買われ、顧客情報管理のセールスフォースやスマートフォンのアップルなどが上昇した。
ホームセンターのホーム・デポやスポーツ用品のナイキなど消費関連株の上げも目立った。22日はアパレルなど小売企業の決算発表が集中し、売上高が市場予想を上回った企業が相次いだ。家電量販店のベストバイとスポーツ用品店のディックス・スポーティング・グッズは通期の売上高予想を上方修正した。年末商戦は堅調との見方から、消費関連株全般に買いが広がった。
前日に年初来安値に迫った米原油先物相場が一時は3%近く上昇し、石油のシェブロンが買い直された。原油高になると買われやすい化学のダウや建機のキャタピラーも高い。
24日は感謝祭の祝日で株式市場は休みとなるため、前倒しで休暇に入った市場関係者は多いようだ。「取引量が通常より少なく、少量の取引でも値幅が大きくなりやすかったのもダウ平均を押し上げた」との指摘もあった。
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比149.896ポイント(1.4%)高の1万1174.407で終えた。アナリストが「強い買い」を強調した半導体のエヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の上げが目立った。

22日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比300円高の2万8345円で引けた。原油相場高を好感してエネルギー株に買いが入る中、反発した。NYダウ工業株30種平均が上昇し、日経平均先物にも買いが及んだ。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
28345 ( +225 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
28350 ( +230 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
22日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日に比べ75.99ポイント(1.03%)高の7452.84で引けた。原油相場の上昇で、前日に売られたエネルギー株が買い直された。
個別では、前日急落した石油・ガス開発大手ハーバー・エナジーが7.1%高と急反発。石油大手BP(6.5%高)や同シェル(4.8%高)、資源大手グレンコア(3.6%高)も上昇に転じた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
22日のフランクフルト株式市場でドイツ株価指数(DAX)は反発した。前日に比べ42.42ポイント(0.29%)高の1万4422.35で終えた。22日の米株式相場が上昇して始まり、買い安心感につながった。前日に売られた銘柄を中心に自動車株や資本財株の一角が買われた。
■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40種指数は0.35%高だった。原油など商品相場の上昇を好感し、買いが優勢となった。