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NYダウ128ドル安 新型肺炎で企業業績悪化懸念
【市況】NYダウ128ドル安 新型肺炎で企業業績悪化懸念

13日のNYダウ工業株30種平均が反落し、前日比128ドル11セント安の2万9423ドル31セントで終えた。
 
新型肺炎の感染認定基準の変更で、中国の感染者数が急増したことが分かった。問題収束に時間がかかるとの懸念からリスク回避目的の売りが出た。主要株価指数は前日に過去最高値で終えており、利益確定売りも出やすかった。
 
このところ、新型肺炎の感染拡大への懸念が後退。前日のダウ平均は最高値を更新していた。ただ、中国政府が13日、新型肺炎の感染者が前日より約1万5000人増加、死者は254人増えたと発表。発生地の同国湖北省が感染の認定基準を変更したことに伴う急増だったが、市場では、サプライチェーン(部品供給網)の混乱などで、企業業績が悪化するとの懸念が広がり、一時前日終値比200ドル超下落する場面もあった。
 
中国売上高の大きいスリーエム(3M)や化学のダウ、スマートフォンのアップルなどが売られた。前日夕に減収見通しを示した通信機器のシスコシステムズにも売りが優勢だった。ダウ平均は午前中に一時200ドルあまり下げた。
 
米裁判所が、アマゾン・ドット・コムの訴えを認め、マイクロソフトが受注した米国防総省のクラウド事業の契約の仮差し止め判断を下すと、同社株が下落。他のハイテク株も伸び悩んだ。
 
売り一巡後は16ドル安まで下げ渋る場面があった。新型肺炎の経済的な影響を最小限にするために中国当局が大規模な金融緩和や景気下支えに動くとの観測があった。中国国外では感染がそこまで加速していないとの見方が相場を支えたとの指摘もあった。
 
セクター別では、公益事業や家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。
 
ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落し、同13.994ポイント安の9711.968で終えた。アップルに加え、マイクロソフトやアルファベットなどの主要ハイテク株が売られた。
 
ナスダック指数は上げに転じる場面があった。増資を発表した電気自動車のテスラが買われ、半導体製造装置のアプライドマテリアルズ(AMAT)など半導体関連の一角も上げた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
29,423.31−128.11
S&P500種
3,373.94−5.51
ナスダック
9,711.968−13.994
NY金(ドル/トロイオンス)
1,578.80+7.20
NY原油(ドル/バレル)
51.52+0.35
円・ドル
109.80 - 109.81+0.08
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


13日のシカゴ日経平均先物は大幅反落した。
新型肺炎の感染の認定規準の変更で、中国の感染者数が急増したことが明らかになり、楽観的な見方が広がっていたこともあり、投資家心理が急速に悪化し軟調推移となった。米国株式相場が下落、日経平均先物も下落した。
3月物は前日比230円安の2万3715円で取引を終えた。大阪取引所の終値を75円下回った。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23715 ( -75 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23720 ( -70 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7452.03(−82.34)
13日のFTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反落した。前日の終値に比べ82.34ポイント安の7452.03で引けた。構成銘柄の約8割が下落した。
新型肺炎の感染者数、死者数の急増を受け、投資家のリスク回避姿勢が強まった。英国の内閣改造でジャビド財務相が予想外の辞任となり、英国株は売りが先行した。
石油株の下げが株価指数の下落に大きく影響した。午後に下げ幅はやや縮まった。
 
個別銘柄では、ガス供給・販売のセントリカは15%急落した。2019年通期の営業利益が減少し、20年もガスが供給過剰になるとの見通しを示したため売りにつながった。最近値動きが激しい総合ヘルスケアのNMCヘルスも大幅安だった。アナリストが投資判断を買いから売りに引き下げたことが響いた。配当権利落ちで石油のBPも3.1%安とロイヤル・ダッチ・シェルもA株(3.3%安)、B株(3.7%安)と下げた。
銀行のバークレイズも売られた。同行は13日、最高経営責任者(CEO)と、児童売春の罪で起訴され拘留中に死亡したジェフリー・エプスタイン氏との関係について、英金融当局が調査していることを明らかにした。
 
半面、飲料のコカ・コーラ・ヘレニック・ボトリングは上昇した。2019年通期の営業利益が増加し、今年の業績も良好との見通しを示したことが好感された。出版のRELXは19年通期の良好な業績を発表、20年の事業トレンドも前年並みに推移しているとし買われた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13745.43(−4.35)
13日のドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反落した。終値は前日と比べて4.35ポイント安の13745.43だった。中国の新型肺炎の感染者数が急増し売りが広がったが、午後には下げ渋った。
個別では、アナリストが株価目標を引き下げたハイデルベルクセメントの下落が目立った。重電のシーメンスと化学のBASFも売られた。
一方で、工業用ガスのリンデは3%超上げた。2019年10〜12月期の1株当たり利益が市場予想を上回ったことなどが好感された。ドイツ銀行も上昇した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6093.14(−11.59)
 
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