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【市況】ダウ反発、67ドル高、ナスダック4日連続最高値 |
5日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前営業日比67ドル87セント(0.17%)高の3万9375ドル87セントで終えた。
米労働省がこの日朝方に発表した6月の雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比20万6000人増と、市場予想を上回った。一方、平均時給は前年同月比3.9%上昇と伸びが減速したほか、4、5月の非農業部門の就業者数が計11万1000人下方修正した。失業率は4.1%と、前の月や市場予想より0.1ポイント高かった。平均時給の上昇率は前月比が0.3%、前年同月比が3.9%と、市場予想に一致した。雇用情勢が弱含んでいることを示唆した。
市場では、「4月と5月分の下方修正は経済が減速しているというトレンドに一致するものだった」との声が聞かれた。労働需給の引き締まり感が薄れ、緩やかに正常化に向かっているとの受け止めがあった。

5日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前営業日の3日に比べ375円高の4万1035円で終えた。
米雇用統計の軟化を受けて年内の米利下げ観測が広がり、5日の米株式相場が強含み、日経平均先物にも買いが入った。
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
5日のFTSE100種総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比37.33ポイント(0.45%)安の8203.93で終えた。英テイラー・ウィンピーなど住宅建設株への買いを支えに上昇して始まったものの、時価総額が大きい英シェルなどのエネルギー株やアストラゼネカといった製薬株の下落が重荷となり、指数は下げに転じた。
銀行株や飲食料品・たばこ株に売りが優勢だった。英マークス・アンド・スペンサーなど小売り関連の一部には買いが入った。
英国で4日に投開票された総選挙を経て、保守党から労働党へ14年ぶりに政権が交代することとなった。英国の内需関連企業を多く含む中型株指数のFTSE250種株価指数は前日比0.86%高で終えた。
FTSEの構成銘柄では、金融大手HSBCホールディングスが2.56%安、ホテル大手ウィットブレッドが2.49%安、同業のインターコンチネンタル・ホテルズ・グループが2.23%安と下げを主導。一方、段ボール大手スマーフィット・カッパは3.51%高、水道サービス会社ユナイテッド・ユーティリティーズは3.45%高だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
5日のドイツ株価指数(DAX)は3日続伸した。前日比24.97ポイント(0.13%)高の1万8475.45と6月12日以来、約3週間ぶりの高値で終えた。フランスでは7日に国民議会(下院)選挙の2回目の投票(決選投票)が予定される。フランスの政治情勢や財政を巡る懸念は足元で和らいでいるもののリスクが残ることは意識され、上値を追う勢いが限られた。
個別では、自動車部品大手コンチネンタル(3.76%高)や医療機器のザルトリウス(2.63%高)、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズ(2.29%高)などが買われた半面、防衛大手ラインメタル(4.77%安)やドイツ取引所(1.55%安)などが低調だった。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場で、フランスの主要な株価指数であるCAC40は3営業日ぶりに反落し、前日比0.26%安で終えた。
週末のフランス議会選挙を控え、極右勢力の台頭による政治混乱に警戒感が強まっており、欧州株の下押し要因となっている。