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NYダウ141ドル高、金融大手の好調決算を好感
【市況】NYダウ141ドル高、金融大手の好調決算を好感
 16日のNYダウ工業株30種平均は前日比141ドル57セント高の2万4207ドル16セントと続伸し、昨年12月中旬以来ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。
 
米金融大手の四半期決算を好感した買いが広がり、相場を押し上げた。英国の政局混迷への警戒が和らいだのも買いを誘った。米中貿易交渉を巡る先行き不透明感が改めて意識され、取引終了にかけやや伸び悩んだ。
 
16日朝に発表されたゴールドマン・サックスの2018年10〜12月期決算は、昨年末の金融市場の急変動にもかかわらず、トレーディング収益が堅調で1株当たり利益は市場予想を上回った。好決算をはやしてダウ構成銘柄である同社株は急伸し、相場の上昇をけん引した。株価は前日比10%近く上げ、1銘柄でダウ平均を116ドル押し上げた。
 
また、貸し出しが大きく伸びたバンク・オブ・アメリカも1株当たり利益が市場予想を上回り、投資家の買いが集まった。
ネット証券のチャールズ・シュワブも大幅な増収増益決算を発表し、買いが金融株全体に広がった。
 
英議会は16日、最大野党・労働党が提出した内閣不信任案の採決を実施し、賛成306、反対325で否決した。市場予想通りだったものの、欧州連合(EU)離脱を巡り一段と政局が混迷するとの警戒感がやや和らぎ、米株式相場が上げ幅を広げる場面があった。
 
米連邦準備理事会(FRB)は米地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表し、多くの地区で企業の景気見通しに対する「楽観論が後退した」と指摘した。FRBが追加利上げに慎重なるとの思惑を改めて誘ったのも株式の買い安心感につながった面がある。
 
ダウ平均は上げ幅を220ドルあまりに広げる場面があったが、取引終了にかけては伸び悩んだ。米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が「米連邦の検察官が米国との取引先から企業秘密を盗んだとして中国の華為技術(ファーウェイ)を捜査している」と報じた。米中貿易交渉への悪影響が意識され、買いの勢いが鈍った。
 
セクター別では、銀行や各種金融が上昇する一方で自動車・自動車部品や電気通信サービスが下落した。
 
ナスダック総合株価指数は10.859ポイント高の7034.693で終えた。ベライゾン・コミュニケーションズが高価格帯の通信プラン契約者に音楽配信「アップル・ミュージック」を無料で提供すると発表したのを受けてアップルが上昇。アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトなど主力株の一角にも買いが続いた。
 
個別では、航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)は、決算内容が予想を上振れ堅調推移。中国の景気刺激策への期待から、同国での売上比率の大きい航空機メーカーのボーイング(BA)や建設機械のキャタピラー(CAT)が買われた。
 
一方で、写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(SNAP)は、最高財務責任者(CFO)の辞任が報じられ大幅下落。自動車大手のフォード(F)は、10-12月期の1株利益予想が嫌気され下落した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,207.16+141.57
S&P500種
2,616.10+5.80
ナスダック
7,034.693+10.859
NY金(ドル/トロイオンス)
1,288.40−2.90   
NY原油(ドル/バレル)
52.38+0.27
円・ドル
109.10 - 109.11+0.49
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は上昇の後、値を消した。
3月物終値は前日比10円安の2万0475円で引け、16日の大取終値を45円上回った。
ゴールドマン・サックスなど米金融大手の好決算を手がかりに米株が続伸し、日本株も買いが先行した。引けにかけて米中貿易交渉への警戒感から米株が伸び悩み、売りに押された。
この日の3月物安値は2万0295円、高値は2万0570円。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
20475 ( +45 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
20510 ( +80 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6862.68(-32.34)
FTSE100種総合株価指数は反落した。前日の終値に比べ32.34ポイント安の6862.68で引けた。
英国の欧州連合(EU)からの離脱合意案が15日の議会で否決され、「合意なき離脱」の可能性が高まったとはいえ、株式市場は総じて限定的な反応だった。ポンド急伸が相場を押し下げた。
指数構成銘柄全体の約5割が下落した。資源株や製薬株が値を下げる一方、住宅関連株が買いを集めた。
 
個別銘柄では、教育事業のピアソンは約6%下落した。コストの増加などを理由に2019年の通期業績見通しの達成は難しいとの見方から、売りが広がった。日用品のレキットベンキーザーも大幅安。同社に大きく貢献した会長が退職すると発表したことが響いた。
石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルが1.9%安、同BPも1.3%安と売られた。教育・メディア大手ピアソンは6.0%の大幅安。産金大手フレスニーヨは、3.0%安、鉄鋼大手エブラズ3.6%安などの資源株の一角も売られた。
 
半面、「合意なき離脱」が回避されれば、国内景気への悪影響は抑えられるとの見方から、パーシモンなど住宅建設株が軒並み大幅高となった。英同業のボビス・ホームズが市場予想を上回る通期利益見通しを示したことも好感された。金融株も買われた。
再保険大手リーガル・アンド・ゼネラルが3.5%高、保険大手アビバも2.7%高などと保険株も堅調だった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 10931.24(+39.45)
ドイツ株式指数(DAX)は続伸した。終値は前日と比べて39.45ポイント高の10931.24だった。下げに転じる場面もあったが、結局上昇して引けた。
 
個別では、ドイツ銀行は8%急伸した。欧州中央銀行(ECB)は同行の統合について、国内のコメルツ銀行とよりも欧州のその他の国の同業を好むとの一部報道が買い材料となった。航空のルフトハンザと素材メーカーのコベストロもそれぞれ大幅高となった。
一方で、鉄鋼のティッセン・クルップと消費財のヘンケルの値下がりが目立った。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4810.74(+24.57)
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