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反発165円高、半導体関連を物色
東証プライム市場(前引け)=反発165円高、半導体関連を物色

25日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比165円39銭(0.54%)高の3万0848円07銭だった。
朝方に売りが先行し、日経平均は安く始まったものの売り一巡後は買いが優勢となり、寄り後わずかな時間で上昇に転じた。前日の欧米株市場が全面安に売られた流れを受け、リスク回避の動きが予想されたが、その後は押し目買いで切り返しに転じている。米画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が決算発表を受け、時間外で急騰した流れを引き継ぎ、半導体セクターへの買いが際立っている。上げ幅は一時200円を超えた。
一方、内需株には売りが目立っている。
 
半導体製造装置のアドテスト株が急伸し、日経平均を1銘柄で150円押し上げた。エヌビディアの決算で売上高や見通しが市場予想を上回り、同社株が米時間外取引で急騰。東京市場でもこの流れを引き継ぎ、アドテストのほか東エレクやスクリン、SUMCOなど半導体関連が軒並み高となって相場全体を押し上げた。
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に続落し、午前終値は前日比0.40ポイント(0.02%)安の2152.00だった。
 
海外勢の日本株高シナリオの一つには「植田日銀体制下での金融緩和継続」も挙げられていたが、ドル円が140円台を超えてくると、日本国内でも沈静化したはずの輸入インフレの再燃が想起される。これが来年以降の春闘での賃上げ継続を連想させれば、日銀の緩和継続のスタンスに疑念が持たれる場面も出てくるかもしれない。米債務上限問題だけでなく、金利・為替の動向、これらとの株価の連動性などを今後注意深く見守っていきたい。
 
市場では「日経平均株価は、一部の半導体関連銘柄に押し上げられる格好となったが、過熱感を冷ますには調整が欲しいところ」との声が聞かれた。
 
 

前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆7858億円、売買高は6億2869万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は809。値下がりは919、変わらずは107だった。
 
業種別株価指数(33業種)は金属製品、電気機器などが上昇した。下落は海運業、保険業、銀行業、繊維製品など。

個別では、アドバンテストが商い急増のなか大幅高となったほか、東京エレクトロンも高い。また、ソシオネクスト、ディスコ、イビデンなど半導体株に物色人気が集中。このほかエーザイ、ホンダ、安川電、キヤノンなどが上昇、富士フイルムホールディングスも堅調。藤倉コンポジット、ブレインパッドなども値を飛ばした。
 
半面、川崎汽、日本郵船が安く、日立製作所第一三共、T&Dも軟調。三菱重工業も売りに押された。日本ケミコンが急落、アイスタイルも大幅安となった。

 
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