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ダウ反落173ドル安、ハイテク株に売り
【市況】ダウ反落173ドル安、ハイテク株に売り


15日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比173ドル27セント(0.6%)安の3万0961ドル82セントで終えた。

米連邦準備理事会(FRB)が利上げを加速するとの警戒感からハイテク株を中心に売られた。市場予想を上回る米小売り統計を受けて消費関連株への買いが先行したものの、午後に失速した。

市場では、13日発表された8月の米消費者物価指数(CPI)が高水準の伸びを維持したのを受け、FRBが、インフレ抑制のため、利上げペースを加速させるとの観測が強まっている。20、21両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、3会合連続となる0.75%の大幅利上げを決めるとの見方が大勢。利上げ幅が1%になるとの予想もある。

急激な金融引き締めによる景気後退懸念が強まっており、「2023年前半には、緩やかな景気後退に陥り、失業率も上昇する」(英調査会社)とみられている。

FRBがインフレ抑制のため利上げを急ぐとの見方を映し、米長期金利は3.45%前後で推移(前日終値は3.40%)した。長期金利の上昇局面で割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が売られ、相場の重荷となった。ダウ平均構成銘柄では、顧客情報管理のセールスフォースやソフトウエアのマイクロソフトの下落が目立った。

15日発表の8月の米小売売上高は前月比0.3%増と、横ばいを見込んでいた市場予想を上回った。一方、変動の大きい自動車・同部品を除くベースでは減少した。朝方は消費関連株への買いが先行したが、市場では「強弱まちまちの結果」との見方も出た。買い一巡後は売りが優勢になり、ダウ平均は午後に下げ幅を広げる展開だった。

米長期金利の上昇を受け、利ざやが改善するとの見方からJPモルガン・チェースなど金融株に買いが入った。医療保険のユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株も上昇した。

ナスダック総合株価指数は反落した。前日比167.321ポイント(1.4%)安の1万1552.357で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムや交流サイトのメタプラットフォームズが売られた。一方、アナリストが投資判断を引き上げた動画配信のネットフリックスは大幅高だった。




【シカゴ日本株先物概況】

15日のシカゴ日経平均先物は反落した。12月物は前日比240円安の2万7480円で引けた。
米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペース加速への警戒感が強く、反落した。
15日の米株式相場が下落し、日経平均先物も連れ安した。


シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
27480 ( -200 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
27495 ( -185 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7282.07(+4.77)
15日のFTSE100種総合株価指数は3日ぶりに小幅に反発した。前日に比べ4.77ポイント(0.07%)高の7282.07で引けた。前日まで続落していたため、自律反発を見込んだ買いが優勢だった。ただ、主要中央銀行の大幅利上げ継続への警戒感は強く、上値は限られた。
FTSEでは、投資信託スコティッシュ・モーゲージ・インベストメント・トラストが4.5%高と上昇率トップ。ロイズ・バンキング・グループ(2.5%高)やHSBCホールディングス(2.1%高)など金融関連株が堅調だった。
 トップ交代が発表された石油大手シェルは1.1%安。同BPも原油安を嫌気して1.1%安と売られた。




■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12956.66(−71.34)
15日のドイツ株価指数(DAX)は3日続落した。前日に比べ71.34ポイント(0.55%)安の1万2956.66で終えた。欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げがユーロ圏景気の悪化を招くとの懸念が強く、幅広いセクターに売りが出た。
DAXではスポーツ用品大手プーマ(5.5%安)や同アディダス(4.0%安)が大きく下げた。ドイツ銀行(2.4%高)は買われた。



■フランス・パリ株価指数
CAC40 6157.84(−64.57)
フランスCAC40種指数は1.04%安だった。
欧米の金融引き締め強化継続への警戒感などから前日までリスク回避の売りが優勢となっている。


 
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