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ダウ大幅続伸1508ドル高、トランプ氏再選受け
【市況】ダウ大幅続伸1508ドル高、トランプ氏再選受け

6日のNYダウ工業株30種平均は大幅続伸した。前日比1508ドル05セント(3.57%)高の4万3729ドル93セントと10月18日以来、2週間半ぶりに過去最高値を更新した。上げ幅は2020年4月以来の大きさだった。
 
5日投開票の米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領の当選が確実となった。次期政権が減税や規制緩和を進めるとの期待感から幅広い銘柄に買いが入った。引けにかけて上げ幅を広げ、この日の高値圏で終えた。
 
実業家イーロン・マスク氏率いる電気自動車(EV)大手テスラは14%超高と急伸し、相場をけん引した。トランプ氏がマスク氏を政権要職で起用する意向であることが買い材料となった。規制緩和などへの期待からゴールドマン・サックスを含む金融株も積極的に買われた。ダウ平均を大きく押し上げ、上げ幅は今年最大を記録した。
 
今後の相場を巡っては、トランプ氏が目指す大型減税の恒久化などの政策が景気浮揚につながるとの見方がある中、相場の一段高を期待する声が強い。一方、輸入品への一律10〜20%の追加関税導入がインフレ再燃を招くとの懸念もくすぶっており、「相場の重荷になる」(市場参加者)との警戒感もある。
 
トランプ氏は激戦州7つのうち半数以上で勝利を確実にし、当選に必要な選挙人の獲得数が過半数に達した。連邦議会選挙では共和党が上院での多数派となった。
 
大統領選の世論調査で支持率が拮抗していたことから、接戦で結果判明に時間がかかるとの懸念があった。大きな混乱がなく、想定よりも早く結果が確定したことも投資家心理を上向けた。「選挙を取り巻く不透明感が想定外に早く晴れた」との声があった。
 
一方、トランプ氏が提唱する関税引き上げが業績への悪影響になるとみられるナイキやホーム・デポ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などは売られた。
 
ナスダック総合株価指数は大幅続伸し、前日比544.295ポイント(2.95%)高の1万8983.466で終えた。10月29日以来、約1週間ぶりに最高値を更新した。上昇率は今年2月以来の大きさだった。
 
エヌビディアやアルファベット、アマゾン・ドット・コムも高い。次期政権で規制当局の反トラスト法(独占禁止法)や大型M&A(合併・買収)への姿勢が緩和されるとの期待があった。
 
S&P500種株価指数も大幅に続伸し、前日比146.28ポイント(2.52%)高の5929.04で終えた。2週間半ぶりに最高値を更新した。


NYダウ    43729.93 ( +1508.05 )
S&P500    5929.04 ( +146.28 )
NASDAQ  18983.47 ( +544.30 )
米10年債利回り  4.429 ( +0.147 )

NY(WTI)原油   71.69 ( -0.30 )
NY金      2676.3 ( -73.4 )
VIX指数    16.27 ( -4.22 )

 
 

【シカゴ日本株先物概況】

6日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前日比1065円高の4万0035円で終えた。米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領の勝利が確実となり、6日は米主要株価指数が最高値を更新した。日経平均株価も上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが広がった。
 
シカゴ日経225先物 (円建て) 
40035 ( +335 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
40075 ( +375 )

( )は大阪取引所終値比

 






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
6日のFTSE100種総合株価指数は小幅に続落し、前日比5.71ポイント(0.06%)安の8166.68で終えた。米国で5日投開票された米大統領・連邦議会選挙の動向を受けた売買が交錯。朝方は高く始まったものの次第に失速し、同指数は下げに転じた。

英アストラゼネカなど製薬やユニリーバといった日用品が下げた。6日の取引で金現物や銅先物などの相場が下落したのを受け、資源株に売りが優勢だった。他方、英BAEシステムズやロールス・ロイス・ホールディングスなど航空・防衛関連が上昇。銀行に買いが優勢だった。

FTSEの構成銘柄では、住宅大手パーシモンが8.67%安と大きく売られ、品質検査会社インターテックが4.72%安、住宅大手テイラー・ウィンペイが4.09%安で続いた。一方、売上高の多くを米国で稼ぐ建機レンタルのアシュテッド・グループは5.56%高、金融大手バークレイズは5.41%高、インターコンチネンタル・ホテルズ・グループも5.24%高と買われた。



■ドイツ・フランクフルト株価指数

6日のドイツ株価指数(DAX)は反落し、前日比216.96ポイント(1.12%)安の1万9039.31で終えた。朝方は高く始まったものの、5日投開票の米大統領・連邦議会選挙の動向を踏まえて、関税引き上げなどが実現した場合の欧州経済に及ぼす悪影響が意識され、欧州株式に売りが増えた。

個別では、自動車大手BMWが6.58%安、同業メルセデス・ベンツが6.44%安、通販大手ザランドが6.05%安と下げを主導。半面、医療機器のシーメンス・ヘルシニアーズは5.95%高、防衛大手ラインメタルは3.23%高、ヘルスケア大手フレゼニウスは2.66%高で引けた。

 


■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は反落し、前日比0.50%安で終えた。仏クレディ・アグリコルなど金融の一角や酒類大手ペルノ・リカール、化粧品大手ロレアルが下げた。半面、軍事通信システムなどを手掛ける電子機器大手タレスや、自動車の欧州ステランティスは上昇した。
 
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