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NYダウ119ドル安、労働市場の回復の鈍さを警戒
【市況】NYダウ119ドル安、労働市場の回復の鈍さを警戒

 
18日のNYダウ工業株30種平均は反落した。前日比119ドル68セント(0.4%)安の3万1493ドル34セントで終えた。
 
ダウ平均が前日、3営業日連続で史上最高値を更新して引けたことを受け、当面の利益を確定するための売りが広がった。朝方発表された最新週の米失業保険申請件数が前週から増加し、市場予想を上回ったことも嫌気された。
 
金利上昇懸念も株価の重しとなった。前日発表された1月の小売売上高や卸売物価指数が大幅上昇したことなどを受けて、「金利上昇懸念や、今後景気が過熱することへの懸念が出ている」(日系証券)とされ、IT株などが売りに押された。原油安を眺めてエネルギー株も売られた。ただ、売り一巡後は押し目買いも入り、取引後半に全体は下げ幅を縮小した。
 
長期金利は1.3%前後と約1年ぶりの高水準にある。金利が上昇すると相対的な割高感が意識されやすい高PER銘柄が売られ、スマートフォンのアップルや顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムが安い。原油先物相場の上昇一服を受け、シェブロンなど石油株も売られた。
 
小売りのウォルマート株の下落もダウ平均の重荷になった。2022年1月期の減収減益予想を公表し、売りを誘った。航空機のボーイングや映画・娯楽のウォルト・ディズニーの下げも指数を押し下げた。
 
ダウ平均の下げ幅は朝方に300ドルを超える場面があったが、午後に下げ幅を縮めた。ペロシ米下院議長が18日、来週終わりまでに追加経済対策案を下院で成立させると述べ、好感した買いが入った。
 
ナスダック総合株価指数は3日続落した。前日比100.139ポイント安の1万3865.356で終えた。交流サイトのフェイスブックなど主力ハイテク株が下げた。半導体株も総じて軟調だった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
31,493.34−119.68
S&P500種
3,913.97−17.36
ナスダック
13,865.356−100.139
NY金(ドル/トロイオンス)
1,775.00+2.20
NY原油(ドル/バレル)
60.27−0.87
円・ドル
105.66 - 105.70−0.15
 

【シカゴ日本株先物概況】

 
18日のシカゴ日経平均先物は続落した。
3月物は前日比225円安の3万0120円で引け、18日の大取終値を110円下回った。
朝方発表になった週間の米失業保険申請件数が市場の予想以上に増え、雇用回復の遅れを意識する売りが出た。18日の米株式市場でナスダック総合株価指数が3日続落し、相場を下押した面もある。
 
この日の3月物安値は2万9885円、高値は3万0565円。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
30120 ( -110 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
30130 ( -100 )
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
18日のFTSE100種総合株価指数は3日続落した。前日の終値に比べ93.75ポイント安の6617.15で引けた。週初までの上昇から一転、株価指数は軟調地合いとなっている。新型コロナウイルスワクチンの普及などを背景とした買いが一巡した格好。構成銘柄の8割が下落した。
外国為替市場のポンド上昇を受けて、ポンド高が収益の重荷になる多国籍企業銘柄に売りが広がり相場を押し下げた。午後に米株安が波及し、下げ幅は120ポイントに迫る場面があった。時価総額の大きい銀行株やたばこ株が下落した。石油株と医薬品株には利益確定の売りも出た。午前は全銘柄が上昇していた主力の鉱業株も半数以上が売りに転じた。
 
個別銘柄では医療機器のスミス・アンド・ネフューの下げが目立った。18日に発表した2020年12月期決算が新型コロナウイルスの影響で減益となり、21年上半期も軟調基調が続くとの見方を示したことが売り材料視された。航空機エンジンのロールス・ロイスも安かった。
 
半面、建機・産業機器レンタルのアシュテッド・グループは、アナリストが買い推奨し上昇した。住宅大手バラット・デベロップメンツが0.6%高となるなど、住宅建設株も堅調だった。
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
18日のドイツ株式指数(DAX)は小幅ながら3日続落した。終値は前日と比べて22.34ポイント(0.2%)安の1万3886.93だった。
今週はじめに過去最高値を付けたこともあり、高値を警戒した売りが出やすくなっている。
 
個別では、航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズが大幅安となり指数の重荷になった。同社が18日に発表した2020年12月期決算が減益減収となり売られた。
巣ごもり需要で伸びていた料理宅配大手のデリバリーヒーローへの売りも続いている。
一方、フォルクスワーゲンを筆頭に自動車株が上昇し相場を支えた。ダイムラーは20年12月期の増益発表を好感した買いで上げた。



■フランス・パリ株価指数
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