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櫻井英明の株式辞典【し行】

 
 
【し行】
 
■シーズンストック【しーずんすとっく】
季節要因で業績が変化しやすい銘柄のこと。
夏の暑さ対策銘柄、冬の防寒銘柄など。
ただ、最盛期には既に天井をつけていることが多い。
格言には「麦藁帽子は冬に買え」ともある。
温暖化が進めばいずれは消え去り行く言葉。
 
 
 
■市場関係者【しじょうかんけいしゃ】
さまざまな意味で株式市場に触れている人たちの総称。
専門紙などのコメントで多用される言葉。
多くは証券会社、機関投資家、あるいは証券マスコミの人たちになっている。
不思議と個人投資家を市場関係者と呼ぶことは稀。
本来は名前を出したくない人たちのコメントを紹介する時に使用される。
ただ場合によっては、記者が記事に困った時に自分の解釈を「市場関係者によれば」として記すこともある。
ある意味では無責任な言い放しのコメントに使われることが多い。
 
 
 
■市場至上主義【しじょうしじょうしゅぎ】
株式市場で日々取引される価格は世界の投資家の意向を反映したもので間違っていないとする見方。
中長期的観点ではほぼ正しい。
確かに市場価格は神聖。
ただ短期的視点ではしばしば間違うこともある。
これは市場が悪いわけではなく、市場関係者の解釈が間違うことに起因することが多い。
そしてオーバーシュートもしばしば起きることがある。
因みに市場至上主義の間違いの極到がリーマンショック。
チョッと前までの日本の政策もそうであった。
 
 
 
■指数【しすう】
数学で多用される言葉だが経済や市場では別の意味になる。
ある特定データ系列の変動を基準値と比較できるように作られた数値と解釈される。
市場では株価指数は「森」、それを構成する各銘柄を「木」と呼ぶことがある。
必ずしも「木が合体すると森になる」とはいえないところがややこしい。
基本的に作られた数字であるので信頼感は薄い。
しかも、それを基準にしてさらにほかの指数も作成されるので訳がわからなくなる。
 
 
 
■下値不安【したねふあん】
株価などの下落局面で大底が確認されてない状態のこと。
ただ上値不安は滅多に聞かない。
また下値不安は「後退」したり「消えたり」、「模索」されたりする。
ただ拡大することは少ないように思える。
 
 
 
■確り【しっかり】
相場が上昇している時を表現するマーケット用語。
相場が下落している時は「甘い」と言うが、
上昇している時は、決して「美味い」とは言わない。
高い=確り。
 
 
 
■消極法の買い【しょうきょほうのかい】
下落基調の展開で上昇した銘柄やセクターの理由がなかなか見つからない時の市場関係者の常套句。
本来、買いは積極的であるべきもの。
相場が下落基調の時には様子見か売りがセオリー。
なのに消去法的とはいえ買うという行為はなかなか理解しにくい。
無理な理由探しをするからこういう表現が多くなる。
 
 
 
■真空地帯【しんくうちたい】
過去に売買高が少なくかったとされる水準のこと。
その水準では株価がとどまりにくく動きやすいとされる。
市場関係者は「価格帯別累積売買代金」を用いて説明することが多い。
ただ問題は時間軸の取り方によって真空地帯が容易に変化すること。
逆にいうと、作為的真空地帯を作成できることが可能であること。
そして何ヶ月も株を持ち続けた人がその水準で敢えて売買する可能性も少ない。
「ある価格帯の売買代金が多ければ、多様な相場観を持った投資家の売買が交錯したことになる」との解釈。
どこかいかがわしい。
下落過程でも上昇過程でもこの「真空地帯」が出てくると逆の動きになることが多いのが経験則。
 
 
 
■新興市場【しんこうしじょう】
ジャスダック、マザーズなどに比較的ベンチャー系の若い企業が上場している。
株価の変動が上下に大きく機関投資家よりも比較的個人投資家の関心が高い。
ある意味「ワクワク市場」でもあるが、ある意味「ハラハラドキドキ市場」でもある
 
 
 
■慎重【しんちょう】
相場の先行きに対して悲観的な際に使われる言葉。
あるいは相場の先行きが見えないときに使われる言葉。
得てして売買エネルギーが低く、株価が上昇しない局面で多用される。
換言すれば「何もしないこと」の言い訳でもあろうか。
ただ、慎重でない投資というのはあまり聞いたことがない。
あるいは投資に対して慎重でない場合があるということになる。
 
 
 
■信用評価損率【しんようひょうかそんりつ】
信用建玉金額に対する評価損、あるいは評価益の度合いを示す数値。
投資家が信用取引によってどれくらいの含み損、含み益を抱えているのかを率(%)で表したもの。20%程度で底値圏。3%ぐらいになると天井圏。
評価益になると過熱圏と考えられる。
意外と信用できる数字ながら、以前ほどは省みられない。
ただ少なくとも、市場心理を図る上では重要な指標。
20%では追証乱舞で株価など見たくない心理。
15%程度で「株価はどうなっているかな」という心理。
10%程度で「そろそろ株が動いてきたな」の心理。
ゼロに近づくと毎日、株価を見ないと落ち着かない心理。
ゼロを超えると「株式市場に参加しないことは考えられない真理」。
一番妙味あるのは10〜ゼロの局面というのが経験則。
そして覚悟ができれば買いの局面なのが20%を超えた局面。
通常は10〜20のレンジでうろついているのが特色。
 
 
 
■自律反発【じりつはんぱつ】
下落継続していた株式が特に理由もないのに上昇すること。
一般的には「相場がある一定水準にまで下落した後に、相場自体の自律性から反転すること」と説明される。
しかし、ある一定水準は明確ではなく曖昧模糊。
反発した水準が「ある一定の水準」と後付けされることが多い。
例えばリーマンショック時の日経平均株価は200日線からマイナス37%乖離、マイナス44%乖離で反発した。
 
 
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