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Eimei みちしるべ 2016年09月12日
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《Eimei「みちしるべ」》

(9月12日から9月16日の週)

週末の松井証券信用評価損益率速報で売り方はマイナス10.144%。
買い方はマイナス9.699%と2日連続での逆転。
「さあ、これから加速」の出鼻をくじかれた格好。
しかし内閣府が12日発表した7月機械受注(船舶・電力を除く民需)は前月比4.9%増。
市場予想は同2.9%減だったから悪くはない。

先週のアイフォン7の発表で登場したのは日本のガラケーで好まれたお財布機能など。
日本限定ではあるが、フェリカチップ搭載端末を販売する。
一つの背景は中国での販売減速。
4〜6月の中国でのは美愛は前年同期比33%減。
米国11%減、欧州7%減のなかで日本は23%増。
日本に焦点を当ててくるのは当然だろう。
しかし・・・。
モバイル決済対応や任天堂の新ゲーム「スーパーマリオラン」。
これらは世界への日本標準の進出という見方もできる。シンプルなデザインを好む日本人にアイフォンは向いているという指摘もある。
言ってみれば携帯の盆栽がアイフォンでもあるのだろう。
今後、携帯は集約と分散を繰り返し最終的には、それぞれの機能がまた独立するという声もある。
しかし、一時的には盆栽チックな携帯が世界で羽ばたく時期もあろう。
ろうそくは消え際にひときわ大きく燃える。
それは変化の前の大きな飛躍とでも言えるのだろう。
「ガラパゴスからの復活の象徴はマーケットも一緒」という声も聞かれる。

駐スイス大使で前内閣参与の本田悦郎は「月内にも金融緩和を」のコメント。
「ただ、マイナス金利政策の深掘りは量的緩和の限界を意識させやすくマイナス」とも。
榊原経団連会長も「マイナス金利は企業の投資活性化などの期待があった。
しかし今のところ大きな成果は出ていない」と。
マイナス金利の総括的検証の外堀は埋まってきた印象。

日経平均想定レンジ

下限16897円(3月月中平均)〜上限18943円(12月メジャーSQ値)

「日本株の、延々円と切れぬ縁」とメリルのレポート。

ドル円は115〜120円の水準を回復予想。
投機筋による円買いと実需のドル売りヘッジで円安マグマは徐々に鬱積。
この円安マグマは、「タカ派的連銀と強い米国マクロ」という組み合わせ。
そして原油高が予想される2017年に解き放たれ日本株も長期上昇トレンドを取り戻すだろう。
日経平均株価は2万円を回復。
2017年末までに現在の水準から2割のアップサイドが存在する。
その論拠。
(1)最重要要因として、円安再開。
(2)リフレ政策への回帰。
(3)ポートフォリオ・リバランスの進展。
(4)日本株に対する過度の悲観の是正。
(5)強気な長期チャート。
リスクは米国大統領選後の米国通貨政策の変更と円金利の秩序を伴わない上昇。
高齢化や公的債務の積み上がり等、日本経済は構造的問題を抱えている。
2012年を起点とする日本株の強気相場は終わっていない。
2016年は日本株上昇のマグマが鬱積する一年。

日経ヴェリタスの特集は「IoT」。
「2020年の勝者 市場離陸、うごめく巨大マネー」というのがサブタイトルだ。
関連市場は急拡大が見込まれている。
2020年に世界でIoT機器が15年の4倍以上、200億円超と予想。
今後5年で世界で6兆ドル(約612兆円)が投資されるとみる向きもある。
「測る・送るに不可欠のセンサー、日本勢に強み」とも。
電子情報技術産業協会によると、2014年の世界のセンサー市場は約2.8兆円。
うち半分が日本企業のシェアという。
銘柄としてはオムロン(6645)、メガチップス(6875)、村田製作所(6981)、
ドコモ(9437)、TDK(6762)、NEC(6702)、日立(6501)、
ラック(3857)、アドソル(3837)、コマツ(6301)、東レ(3402)など。
「2000年のITバブルの再来か」と株式市場でささやかれているのが、半導体関連銘柄。
株式市場は時間をかけて勝ち組を探すことになりそうだ」というのが結論。

先物の限月が9月から12月になって起こったことは現物と先物の逆ザヤ。
9月21日の日経平均株価で50円程度。
3月と9月に起こる特有の現象である。
本来は時間価値と金利が現物に加味されて、先物価格の方が現物価格よりも高いのがお約束。
それにもかかわらず逆ザヤなのは裁定取引でも現物人気でもなく権利配当の有無。
多くの企業が3月決算なので、9月は中間配当の時期。
9月末を越えて権利配当落ちした12月限の先物は当然ながら配当落ちしている。
現物はまだ期日を迎えていないので配当付き。
単純なことだし、どうでも良いことながら・・・

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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