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Eimei みちしるべ 2016年09月26日
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《Eimei「みちしるべ」》

(9月26日から9月30日の週)


「株価は景気の体温計」。
そんな言葉がある。
永田町の好きな言葉だ。
でも実際は「株価は欲望の血圧計」の方が正しいのではなかろうか。
たぶん市場に欠けているのはこの視点。
「株価は森羅万象を織り込んでいる」と言う錯覚的格言を信用するかどうか。
確かに株価はさまざまな情報を織り込んでいる。
しかし見落としがあるからこそ株価の綾とサヤが生まれる。
このミスマッチが株価創造の原点でもあろう。
だったら株価を買う時点においては、鵜の目鷹の目の欲望心理優先の動きだろう。
欲望の行方を見定めることも必要な要因に思えてくる。
市場というのは不思議と高尚さと格好良さを求めるもの。
それは欲望というドロドロとしたものを覆い隠すからに違いない。
横文字とカタカナは真実の隠ぺい工作というのは言い過ぎかも知れないが・・・。

日経ヴェリタスの特集は「小さな巨人探せ」。
ニッチ分野に強かったり、独自の事業モデルで大化けする可能性秘めた銘柄群をスクリーニング。
時価総額300億円未満の上場株対象。
(1)自己資本比率40%以上 
(2)直近3年間の利益の伸びの平均かプラスまたは黒字転換
(3)継続企業の前提に関する特記がないなどが条件
共通項は3つ。
(1)大手の手が届かないニッチ分野でシェア伸ばす企業
(2)「IoT」など技術革新支える黒子役
(3)独自の事業モデルやサービスで成長する企業

(1)大化け企業3つの法則 【ニッチ市場で高シェア】

トリケミカル研究所(4369)半導体製造に使う絶縁膜材料で世界的シェア
ミューチュアル(2773)製薬会社向け包装・検査機械商社
タクミナ(6322)減菌や医療用の小型精密ポンプ首位
テイカ(4027)日焼け止めなどに使う酸化チタン大手
なとり(2922)水産加工品などのおつまみ大手
萩原工業(7856土木や防災用合成樹脂繊維大手
朝日印刷 (3951)医薬品やサプリメントなどの印刷包装材
やまみ(2820)豆腐や油揚げなどの大豆製品を低コストで量産

(2)大化け企業3つの法則 【技術革新の黒子】 

モルフォ(3653)手ぶれ補正などの画像処理
ベリサーブ(3724)自動運転や運転支援用ソフトの不具合検査
テクノスジャパン(3666)統合基幹業務システム(ERP)の導入支援
アイサンテクノロジー(4667)3次元地図データ使った測量・土木ソフト

(3)大化け企業3つの法則 【独自の事業モデルで成長】 

イー・ガーディアン(6050)インターネットの投稿監視サービス
セレスポ(9625)スポーツや地方振興イベントなどの企画・運営
イーエムシステムズ (4820)調剤薬局用データ管理システム
日本エス・エイチ・エル(4327)企業向け適性検査テスト販売
セレス(3696)スマホ向けポイントサイト運営
ヨシックス(3221)低価格居酒屋チェーン「ニパチ」運営



日経平均想定レンジ

下限16359円(75日移動平均)〜上限17251円(5月高値)

日銀の金融政策を検討して見ると・・・。
短期金利についてはマイナス0.1%のマイナス金利を適用。
ただ長期金利については10年国債利回りをゼロ%程度で誘導。
現在フラットという異常値になっている長期金利と短期金利の差(イールドカーブ)を右肩上がりにする。
これがイールドカーブ・コントロール。
10年国債利回りゼロ以上というのはこのところ主張していたこと。
聞き入れてもらえたような印象。
もうひとつは「オーバーシュート型コミットメント」。
物価上昇率が行き過ぎによって一時的に2%を上回ってもすぐには異次元緩和をやめないこと。
安定的に2%になるまで異次元緩和を続けるという。
物価を中央銀行が支配することは不可能だろうが、強い意思表明と読める。
CPIが数カ月連続でプラスになった06年3月に量的緩和を解除した日銀。
その歴史がパリバショックとリーマンショックの増幅になった記憶は失われていないようだ。
不退転のリフレ(デフレから脱出したがインフレではない状態)政策。
そのうちハンドリングできないインフレになろうとも構わないというサインでもあろう。
だったら株価は上昇トレンドとなってなんら不思議ではない。
06年の過ちを繰り返さないなら日経平均の2万円復活くらいのインパクトはあろう。
興味深いのは「総括検証」。
黒田総裁は上げた「2%未達」の理由は4つ。
「金融政策でコントロールできない外的要因」と表現されている。
(1)原油価格の下落
(2)消費増税後の消費の弱さ
(3)新興国経済の不透明
(4)金融市場の変動
特に消費増税後の消費の鈍さ=消費増税失敗と聞こえる。
日銀も悪政視する消費増税見送りはいずれ効いてくるに違いない。
そしてETFの買い入れはTOPIX重視型になる。
日経平均型は年3.1兆円→1.6兆円に減少。
TOPIX型は年2.3兆円→3.9兆円に増加。
全体の3分の2はTOPIX型ETFになる。
日銀もようやく日経平均が市場全体の動向の代弁者でないことに気がついたのだろう。
「ユニクロ、ソフトバンク、ファナック」は決して日本経済の代表ではない。
値がさ株指数から時価総額重視指数への目線の変化。
良いことである。
斜に構えた弱気派の声は小さくなろうか。
安部首相はNYで「TPP批准を」と訴えた。
「マリオのように闘い続けています」のアピールはジワジワ奏功しよう。

日経スクランブルで紹介されたゴルディロックスの童話。
イギリスの童話「ゴルディロックスと3匹のくま」の主人公である女の子の名前がゴルディロックス。
クマの親子の家に迷い込んだゴルディロックス。
熱すぎず冷たすぎもしないちょうど良い温かさのスープを見つけて飲み干してしまう。
ちょうど身の丈にあう椅子に座ると壊れてしまう。
次にちょうど良い堅さのベッドを見つけて寝てしまう。
インフレでもなく、デフレでもなく景気後退でもない。
適度な経済成長を続ける程よい経済状態のことをゴルディロックス経済という。
そこにクマの親子が帰ってきて、目を覚ましたゴルディロックスは驚き、慌てて逃げ帰ったという話。
ベッドで居眠りしていたゴルディロックスが,ほうほうの体で逃げ出すのが正解か。
クマに食べられてしまうのが,正解か。
いずれにしても,ゴルディロックスは最後に痛い目にあっている。
日経スクランブルでは「今年後半の投資家の行動暗示」とされているが・・・。
クマの家から逃げ出すのは、ベアで安住できなかったと解釈もできる。


(兜町カタリスト 櫻井英明)


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