みちしるべ 20年03月02日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》

《Eimei「みちしるべ」》(3月2日→6日の週)

Quick調査の2月21日時点の信用評価損率は▲15.25%と2週連続悪化。
2月14日時点の信用売り残は165億円増の9383億円。
2週ぶりの増加。
同信用買い残は29億円減の2兆3934億円。
2週ぶりの減少。
信用倍率は2.55倍(前週2.60倍)。
2月21日時点の裁定売り残は199億円減の8727億円。
3週連続の減少。
当限は165億円減の6325億円。
翌限以降は34億円減の2401億円。
同裁定買い残は57億円減の5795億円。
2週連続の減少。
当限は49億円減の5228億円。
翌限以降は7億円減の567億円。
Quick調査の2月14日時点の信用評価損率は▲13.59%と2週ぶりの悪化。

今年の曜日別勝敗(2月28日まで)

月曜1勝5敗
火曜3勝4敗
水曜5勝3敗
木曜4勝4敗
金曜4勝4敗

「違うだろ」と言いたいことがたくさんあった火曜の相場。
まずは寄り付き直後の東証アローズのTVクルーのいつにない多さ。
多いだけならまだ良い。
しかし昨日は「1000円安の画像取れました」との大きな叫び声。
1000円安の画像が欲しくて待っていたのだろうが9時6分以降日経平均は戻した。
後から来てた空振りだったクルーもいる。
まあ、仕事なのだから報告も大切なのだろう。
しかし昼から夜までテレビの画面に流れていたのは1051円安の場面ばかり。
終値は781円安だったのに・・・。
マスコミは株安を好み、株高をニュースにしない傾向が良く表現された一日だった。
そして朝の日経朝刊の場況。
「338銘柄が昨年来安値」の見出しは間違っていない。
ただ次のくだり。
「9時の段階では400円安となり、安堵感がでたのもつかの間。
9時6分にはあっという間に1000円を超える同日の最安値を付けた」。
読んだだけでは「そうなのか」。
しかし9時6分に最安値を付けた相場はフツーにいえばその日の相場は9時6分に下げ止まりという感覚だろう。
しかも・・・。
取引開始が400円安で安堵感といっても寄り付きはほとんどの銘柄が売る気配。
それらが寄ったのが約5分後だから正確な数字ではなかろう。
素人でも間違えないような感覚をこれを書いた人は持っているということなのだろうか。
そして「ウィール街にはイタリア系が多く、コロナウイルス問題は意外と近いと認識したのだろう」。
市場関係者のコメント。
これって話としては面白いかも知れないが引用するのはいかがなものだろう。
真相はたぶん米疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルスの感染が米国内での感染拡大に備えるよう警戒を促したこと。
「われわれの懸念は深まり、米国で地域感染が発生するという観測が高まった。
日常生活に深刻な混乱が生じる可能性がある。
米国では差し迫ったリスクは低いものの、海外での現況はパンデミック(世界的な大流行)になる見通しを示している」。
この認識を「イタリアは意外と近い」とするのならかなり滑稽な話となる。
昨日インタビューしたある市場関係者は「雨が降って湿度が上がれば肺炎ウィルスは減る」と言っていた。
これと同じレベルで話をしているように感じてならない。
やはり「違うだろ」だ。


日経平均想定レンジ

下限20289円(昨年6月3日安値)‐上限22189円(200日線水準)



限界水準をチェックしてみると・・・。
以下は2018年12月25日のブラッククリスマスの時の記録。

値上がり27銘柄、値下がり2096銘柄。
新高値ナシ。新安値1601銘柄。
騰落レシオは65.64まで低下。
NT倍率は13.49倍。
25日線からは10.9%、200日線からは14.0%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方△1.997%。
(16年2月12日△1.843%)。
買い方▲25.732%(16年2月2日▲25.918%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方△9.500%。
(18年10月29日△10.13%)。
買い方▲34.966%と過去最高を更新。
空売り比率は42.6%。
空売り規制なし銘柄比率は8.5%でこれも限界水準。
日経HVは29.1。日経VIが32.25と急上昇。
日経平均のPERは10.71倍。
EPSは1788円。
PBRは0.99倍と12年11月以来6年ぶりの1倍割れ。
東証1部のPERは11.95倍と12倍割れ。
PBRは1.05倍。
配当利回りは2.67%。
株式益回りは8.36%まで上昇した。
ボリンジャーのマイナス3σが19321円でこれも割れ込んだ。
12月21日時点の裁定買い残は1699億円減の5578億円。
東日本大震災の時に外資系が徹底した時の約2500億円以来の低水準。
裁定解消で悪さのしようはない。
裁定売り残は670億円増の7033億円。
売り残と買い残の逆転は2016年10月以来。
底打ちサインと見ても良いだろう。

そして当時のコメント。

「空襲を受けて焼け野原になったようだ」。
いよいよ市場関係者が下値を調べ始めた。
「米大統領選挙時(2016年11月9日)の安値は16252円。
ブレグジット下落の時の安値は14952円(2016年6月24日)。
当時の野田首相が解散を明言した時のアベノミクス相場の起点は8664円。
09年3月10日にバブル崩壊後の最安値が7054円」。
昨日、「株価がなくなってします」とつぶやいたFX関係者もいた。
しかし・・・。
「下げ続ける相場も上げ続ける相場もない。
明日は太陽が昇ることを期待しましょう」と市場関係者。
黒い服を来たサンタの絵を送ってくれた市場関係者もいた。
題して「ブラックサンタクロース」。
その後に来るのは日本では貧乏神ではなく七福神とも言える。
もっとも・・・。
貧乏神だって神様だ。
その威力は映画「Destiny鎌倉ものがたり」でも登場していた。

トランプ大統領当選の時。

朝方はクリントン優勢を歓迎してプラス推移。
しかしトランプ優勢の報道の中で日経平均は後場にかけて一時1059円安の16111円まで下落。
256円高→1059円安→919円安。
大引けは16251円で下落率は5.36%となった。
25日移動平均(17054円)からのかい離はマイナス4.7%だった。
第一限界でストップしたと解釈出来よう。
ドル円も105.40円→101.10円。
東証1部の売買高は3兆9242億円、225先物の売買枚数は26万8420枚と前日の8倍まで膨張。
2015年8月25日以来のエネルギーだった。
サーキットブレーカーは15880円という数字も流れた。
が、結局は買い戻しも含めて16000円を割れずの展開。
マザーズ指数先物だけがサーキットブレーカー発動。
全体は6月24日のBrexitショック(下落率7.92%)ほどではなかった。
空売り比率は42.8%まで増加。
「みずほの売買高が5億株は反転のレベル」というアノマリーは成立した格好。
実際一夜明けてみれば欧州もNYも3日続伸。
シカゴ225先物は大証日中比965円高の17215円。
大証夜間取引終値は日中比1000円高の17250円と何事もなかったかのような水準

東日本大震災の時。

3月15日の日経平均は1015円安、下落率はマイナス10.55%で歴代3位の下落率。
ブラックマンデー時(87年10月20日マイナス14.90%)。
リーマン・ショック後の暴落(08年10月16日マイナス11.41%)。
東証1部の売買高57億株は過去最高更新。
日経平均先物6月限の売買高は33万枚。
TOPIXは80ポイント安の766ポイント。
単純平均は200.51円まで低下。
08年10月のリーマンショック時の203.05円を下回った。
単純平均の上では、リーマンショック時以上の凄まじさという印象。
東証1部の時価総額は264兆円。
日経平均採用銘柄の予想PERは13.04倍、東証1部全銘柄は13.52倍。
日経平均採用銘柄のPBRは1.02倍、東証1部全銘柄のPBRは0.96倍と1倍割れ。
そして東証1部全銘柄の配当利回りは2.3%。
日経平均株価のHVは48ポイント、日経ボラティリティ指数は29ポイント上昇し69ポイント。
株価の予想変動率は急激に上昇した。
日経平均の騰落レシオは72.82ポイントまで低下。
200日移動平均線は9833.45円で再度下向き。
マイナス12%と下方乖離。
「先例なき時代に立つ」になるのかどうかの分水嶺ではある。

2016年2月中国景気不安での下落時。

2月12日の日経平均14952円の世界での各種指標。

日経平均の25日移動平均線からの乖離:マイナス11.9%。
200日移動平均からのかい離率:マイナス22%。
騰落レシオ:57.72%。
松井証券信用評価損益率速報:売り方はプラス1.843%。
買い方はマイナス25.018%。
日経平均採用銘柄のPBR:0.99倍(東証1部でも1.01倍)。
日経平均のPERは12.97倍(EPSは1152円)。
配当利回り:1.95%(東証1部全銘柄2.05%)。
昨年来安値更新銘柄:1023(2011年3月15日1048銘柄)

バーゲンセールに人は集まるもの。
いつもより安く買えるのだから当然といえば当然。
ところが、こと株式市場に限っては、人は集まるものの、買い手ではなく売り手が殺到する。
ここが不思議なところ。
「押し目があったらいいのに」。
よく聞かれた言葉。
「少し下げてくれたら買うのに」。
これも一緒。
でも株価が下げてくると「怖くて手が出せない」。
これも当然の市場心理ではある。

「マーケットは常に変化と驚きを求めている場所。
しかし、現実にその変化とボラティリティに遭遇すると、
人はなぜか騒ぎ慄き『落ち着いて欲しい』と願うもの。
この微妙な心理は何をどうしてもなかなか説明できない。
そして・・・。
この変化と動揺の記録が記憶となりいずれ相場観となってくる」。
こんな箴言はありません。
でも、実際はそんな様相。
「落ち着いて欲しい」と願いながらも、実際に落ち着いた相場展開に戻れば、どこかに隙間風。
真夏の夜の夢にまた遭遇したい。
吹雪の中で見かけた美女に再開したい。
どうしてもこの怖いものみたさの心理は変えようが無いように思えます。

ジャンプのためにはすくみも必要。
心でわかっていても、体でわかっていても、すくみの時代は不気味なもの。
そしてジャンプが始めれば「やっぱり」のオンパレード。
逆にすくみに転じても「やっぱり」の連続。
「『やっぱり』と思う相場に後悔し」。
売っておけばよかったと思ったこの3週間。
買っておけばよかったと思った昨日。
微妙な心理の織りなす綾が株式相場。
追証の苦悩と紙一重の売買益、あるいは評価益。
それでも、マーケットに人が集まってくるのは・・・。
心のどこかで「きっといいことがあるに違いない」という囁きが聞こえるからだろう。
この囁きは、ふつうは悪魔のささやきと言われる。
でも本当に悪魔なのかどうか。
きっと「どこか変。どこかおかしい」という取り越し苦労的な囁きの中に
相場の未来の真実が隠されているに違いない。

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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