もみ合い展開か
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もみ合い展開か |
日経平均株価は開始早々に頭打ち感が出てきたが、その割には値を保ち、終値(2万9019円)では2万9000円を上回った。
バリュー株の一角が大幅安となり、レーザーテックが終盤に崩れたことを鑑みると、しっかりとした動きであったと言える。米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回り、直後の米国株が上昇するパターンは1カ月前にも見られた。ただ、この時の上昇は一時的にとどまり、その後に米グロース株が大幅安。
日経平均も5月11日から13日までの3営業日で2000円超下落した。この記憶がまだ新しいだけに、楽観一辺倒にはならなかったということだろう。
来週のFOMC(15日〜16日)を通過するまでは、強弱感が交錯する状況が続きそうでもある。週足チャートを見ると、26週線(2万8794円、7日時点、以下同じ)と13週線(2万9152円)に挟まれている。13週線を支えに、早期に26週線上に浮上できるかが、目先の注目点となるだろう。
明日8日の日経平均株価はもみ合い展開か。
前週末4日発表の米5月雇用統計が市場予想ほど増加せず、早期の金融引き締め観測の後退から米国株式が上昇し、週明け7日の日本株高につながったが、米インフレへの警戒感はくすぶっており、積極買いは期待しにくい。現地11日には米5月CPI(消費者物価)が発表される。前回4月CPIでは予想を上回る高い伸びを示したことで、5月12日の米国市場で長期金利の上昇とともに米国株が下落し、翌13日の日本株も連鎖安となっただけに結果を見極めたいとの空気が強まりやすいだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(7日現在)
30089.25 新値三本足陽転値
29683.47 ボリンジャー:+1σ(26週)
29681.08 ボリンジャー:+1σ(13週)
29645.54 ボリンジャー:+2σ(25日)
29511.55 均衡表雲上限(日足)
29203.95 均衡表雲下限(日足)
29203.69 75日移動平均線
29152.13 13週移動平均線
29141.84 ボリンジャー:+1σ(25日)
29019.24 ★日経平均株価7日終値
28939.91 6日移動平均線
28800.88 均衡表転換線(日足)
28794.63 26週移動平均線
28641.07 均衡表転換線(週足)
28638.14 25日移動平均線
28623.19 ボリンジャー:-1σ(13週)
28538.09 均衡表基準線(週足)
28535.22 均衡表基準線(日足)
ローソク足は陰線を引いたが、直近の上値抵抗ラインとして意識されていた75日線を5月10日以来約1カ月ぶりに上回った。
東証1部の騰落レシオ(25日ベース)が101.27%と中立圏中央にあって足元の売り買い拮抗状態を示しているが、5日線や25日線、一目均衡表の転換線はいずれも上向きをキープし、潜在的な上昇圧力の強さを窺わせている。