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79円安と小幅安、日銀決定会合前で買い手控え
東京株式(前引け)=79円安と小幅安、日銀決定会合前で買い手控え

27日午前の日経平均株価は小幅に反落。午前終値は前日比79円23銭(0.27%)安の2万9047円00銭だった。
新型コロナウイルスの感染拡大で4都府県に緊急事態宣言が発令されている。変異ウイルスの感染者が増えるなど、先行きへの不透明感が根強く、売りに押された。主要企業の決算発表を控え、持ち高調整の売りが出ているとの指摘もあった。
 
朝方は目先リバウンド期待の買いが優勢となり日経平均は上昇して始まったが、買いが続かずその後は軟化した。前日の米国株市場は主要株指数が高安まちまちの展開で手掛かり材料を欠いたが、下値を大きく売り込む動きもみられない。国内で新型コロナウイルスの感染拡大が嫌気されていることに加え、企業の決算発表が本格化するなか、買い手控えムードが広がっている。
 
東証株価指数(TOPIX)のグロース(成長)指数が0.75%低下と、PBR(株価純資産倍率)の低い銘柄で構成するバリュー(割安)指数の0.17%低下より低下率が高かった。「グロース株には市場の高い期待が織り込まれすぎてきた反動から、一部の銘柄に持ち高調整の売りが出ている」との見方があった。
 
日銀は26日から金融政策決定会合を開いている。きょう27日には結果を発表し、午後には黒田東彦総裁が記者会見をする。前月に上場投資信託(ETF)の買い入れ方針を変更したばかりとあって、注視する向きもあった。
 
市場からは「主要企業の決算発表やゴールデンウイークを控え、積極的な買いの手が出ない。今回3度目の緊急事態宣言については前回、前々回とは違い、人の流れが止まっておらず、感染を抑制できるか分からない。ワクチン接種の遅れている日本の株式に対する海外投資家の売りが出ており、後場は一段安の可能性がある」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落。前日比8.84ポイント低下し1909.31だった。JPX日経インデックス400も反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1411億円、売買高は5億5568万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は977と、全体の約45%を占めた。値上がりは1051、変わらずは151銘柄だった。

 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、不動産業、化学などが下落。上昇は海運業、鉄鋼、非鉄金属など。 

個別では、SBG、レーザーテック、ソニーグループ、越化、日東電、キーエンスも値を下げた。ファナック、花王も下落した。正興電機製作所、カワチ薬品が急落、KLabも大幅安となった。
 
半面、ファーストリテイリング、日本電産、TDK、京セラ、東芝が上昇し、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも堅調。山洋電気がストップ高カイ気配となっているほか、ホクシンも大商いで値を飛ばした。
 
きょう東証1部に新規上場したテスHD(5074)は9時32分に2010円の初値を付け、公募・売り出し価格(1700円)を310円上回った。午前の終値は2054円だった。
 
東証2部株価指数は前日比12.35ポイント安の7452.15ポイントと反落した。
値上がり銘柄数は177、値下がり銘柄数は192となった。
 
個別では中外鉱業、ケー・エフ・シー、相模ゴム工業、キョウデン、広島電鉄が年初来安値を更新。セキド、ジー・スリーホールディングス、篠崎屋、マーチャント・バンカーズ、バイク王&カンパニーが売られた。
 
一方、東京ソワールがストップ高。東京ボード工業、セブン工業は一時ストップ高と値を飛ばした。三井金属エンジニアリング、富士古河E&C、鉄人化計画、エスティック、日本フェンオールなど10銘柄は年初来高値を更新。石井食品、光陽社、さいか屋、ショクブン、ユニバンスはが買われた。
 
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