NYダウ反発239ドル高 景気回復見通し
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【市況】NYダウ反発239ドル高 景気回復見通し |
29日のNYダウ工業株30種平均は反発した。前日比239ドル98セント高の3万4060ドル36セントで終えた。
朝方公表された1〜3月期の実質GDP速報値は、年率換算で前期比6.4%増と、前期から伸びが加速。経済活動の正常化が進み、4〜6月期も高成長が予想される中、景気回復期待からダウは序盤から買いが先行。いったんハイテク株を中心に利食い売りに押されてマイナス圏に沈む場面もあったものの、じりじりと値を戻し、取引終盤は堅調な展開を維持した。
また、この日明らかにされた最新週の新規失業保険申請件数は前週比1万3000件減少の55万3000件と、昨年の新型コロナウイルス感染拡大以降で最も少ない水準を3週連続で更新した。前日引け後に発表されたアップルの1〜3月期決算は売上高と1株利益がともに市場予想を大幅に上回った。フェイスブックの決算は純利益が94%増となったほか、利用者1人当たりの収入も伸び、企業業績への明るい見方も広がった。
長期金利の上昇を受け、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が上昇した。工業製品・事務用品のスリーエムや石油のシェブロンなど景気敏感株の一角も買われた。消費財関連も買われ、スポーツ用品のナイキやホームセンターのホームデポが高い。
デブラシオ・ニューヨーク市長は29日、米テレビ番組で7月に経済が完全に再開するとの考えを示した。外食やオフィス、劇場などが通常の定員に戻る見通しだ。2021年1〜3月期の売上高が新型コロナウイルスのまん延前の水準に戻った外食のマクドナルドが上昇。飲料のコカ・コーラも買われた。
一方、ソフトウエアのマイクロソフトは小幅安。半導体不足が生産に影響する可能性があると決算説明会で示唆した建機のキャタピラーは下げた。1〜3月期の売上高と1株利益が市場予想を下回った医薬のメルクも売られた。
ナスダック総合株価指数は反発した。前日比31.515ポイント(0.2%)高の1万4082.546で終えた。1〜3月期決算が市場予想を上回る大幅な増収増益だったフェイスブックが大幅高となった。検索サイトのグーグルの親会社アルファベットも堅調に推移した。
NYダウ工業株30種(ドル)
34,060.36+239.98
S&P500種
4,211.47+28.29
ナスダック
14,082.546+31.515
NY金(ドル/トロイオンス)
1,768.30−5.60
NY原油(ドル/バレル)
64.85−0.16
円・ドル
108.91 - 108.93−0.10

29日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比135円高の2万9075円で引け、28日の大取終値を25円上回った。好調な米景気指標の発表が相次いだほか、28日のバイデン大統領の施政方針演説を手掛かりに景気回復への期待が広がり、日経平均先物は米株とともに買われた。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
29075 ( +25 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
29090 ( +40 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
■ドイツ・フランクフルト株価指数
■フランス・パリ株価指数